海老の一種を意味するgambasという単語はスペイン語から取り入れた女性名詞で、普通複数形で用いられるけど、本来の単数形はune gambaなの。だから普通耳にする発音[gɑ̃bas]は仏単語の複数形の発音としては奇妙だけど、実際には単数でもune gambasといってSを発音する人が多いのよ。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) September 21, 2020
Récidiveという女性名詞は「再犯」、病気の「再発」という意味で、récidiverは「再犯する」、「再発する」の意味の自動詞よ(Le cancer a récidivé)。病気や犯罪ではない「二匹目のどじょうを狙う」のような意味でも使うわね。「再犯者」のことはrécidivisteといいます。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) September 22, 2020
ベーコンは英語の綴りそのままのbaconで、発音もフランス語化されていない[bekɔn]あるいは[bekœn]よ。古くはフランス語風の[bakɔ̃]という発音があったそうで、英国の哲学者の名前はフランス語の発音で読まれることもあるようです。それでも今はやはり英語風の発音が勝るのではないかしら。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) September 23, 2020
従来「検疫」や伝染病患者の「隔離」には語源的に「40日間」を意味するquarantaineを用いるけれど、2020年のコロナ禍において14日間の「隔離」を意味するquatorzaineという単語が使われるようになったわ。フランス語で普通「2週間」の意味で使うquinzaineを使わないのが面白いわね。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) September 24, 2020
Démocratie(民主制)、aristocratie(貴族制)以外にも-cratieの要素をもつ単語があるわよ。たとえばbureaucratie(官僚政治)、gérontocratie(老人支配)、phallocratie(男性支配)、ploutocratie(金権政治)、kleptocratie(盗人支配)などね。どこの国の話かしら。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) September 25, 2020
片手にもつ「杖、ステッキ」のことはcanneというけど、病人が両脇で支える「松葉杖」はbéquilleよ。Canneの語源のラテン語cannaは「葦」の意味で、しばしば管が通った長い棒を意味するけど、そこからcanne à sucre(サトウキビ)やcanne à pêche(釣り竿)など、広い意味に使われるわね。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) September 26, 2020
Barbeは「ひげ」だけど、不思議なことに「退屈」の意味になることがあるわよ(La barbe !)。動詞barberはÇa me barbe d'y aller(なんだか行きたくないな)という使い方をし、形容詞barbantは「退屈な」という意味よ。いずれもくだけた俗語的な使い方をする単語ね。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) September 27, 2020
【今週の一曲】Prudence – Offenses (2020) https://t.co/BFCc9rG39q
— フランス語のポップスとロック@ふつごぽん (@futsugopon_vj) September 21, 2020
Vertige – Conduire (2020) https://t.co/UBwh0PsePD ヴェルティージュ(めまい)は元デポルティヴォのジェローム・クダンヌと元ルイーズ・アタックのロバン・フェクスの二人組のデビューアルバムPopulaireから。もっとロックっぽいものかと思ったら、ギターを廃したポップロックで悪くない。
— フランス語のポップスとロック@ふつごぽん (@futsugopon_vj) September 21, 2020
Gillian Hills – Zou bisou bisou (1961) https://t.co/ha8fMuvGc5 英国の歌手・女優、ジリアン・ヒルズのデビューシングル。歌手としては主にフランスで活動したが、後にアントニオー二の映画『欲望』などにちょい役で出演している。日本でも「ズビズビズー」などの題名でカヴァーされた。
— フランス語のポップスとロック@ふつごぽん (@futsugopon_vj) September 22, 2020
Terrenoire – Ça va aller (2020) https://t.co/vMRBx8ohKR サンテチエンヌ出身のアーバンポップの兄弟デュオ、テールノワールのファーストアルバムLes Forces contrairesから。人生に対する希望を歌う歌だが、薄っぺらなものではなく好感がもてる。
— フランス語のポップスとロック@ふつごぽん (@futsugopon_vj) September 23, 2020
Noé Preszow – À nous (2020) https://t.co/fmPWzmyrTb ノエ・プレショフ(と読むらしい)はブリュッセル出身の歌手。最近ベルギーのラップが話題になることが多いが、この人はラップではなくて、優れたメロディーを書くシンガーソングライター。それでも早口のヴォーカルはラップを通過したスタイル。
— フランス語のポップスとロック@ふつごぽん (@futsugopon_vj) September 24, 2020
Hocus Pocus – J'attends (2005) https://t.co/CckB9yDH83 オキュス・ポキュスはナント出身のヒップホップグループ。ジャジーな雰囲気の洗練されたサウンドがフランスのラップの中で異彩を放っていた。これはアルバム73 touchesからのシングル曲。2019年に再結成したようだ。
— フランス語のポップスとロック@ふつごぽん (@futsugopon_vj) September 25, 2020
Arlt – Les fleurs (2019) https://t.co/yF7QOeRAxz デュオから四人組グループになったアヴァンギャルドフォークのアルルトの5枚目のアルバムSoleil enculé(肛門を犯された太陽)から。マドレーヌ・フルニエの踊りをフィーチュアしたクリップで、監督はシュヴァルレックスことレミ・ポンセ。
— フランス語のポップスとロック@ふつごぽん (@futsugopon_vj) September 26, 2020
Nicoletta – Il est mort le soleil (1967) https://t.co/GT70f3nyWe 1944年生まれの歌手、ニコレッタの1967年の最初期のヒット曲。レイ・チャールズがこの歌を気に入り、英語でカヴァーした。「白人女性で黒人のように歌うのはニコレッタだけだ」とレイ・チャールズは云ったと伝えられる。
— フランス語のポップスとロック@ふつごぽん (@futsugopon_vj) September 27, 2020