Voileという名詞は男性名詞だと「ヴェール」、女性名詞だと「帆」という意味だけど、mettre les voilesという成句表現は意味を知らないとどちらなのか見分けがつかないわね。これは女性名詞の「帆」の方で、「立ち去る」という意味のs'en allerの類義表現なの。「ヴェールを着ける」ではないのよ。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) January 25, 2021
英語から来たstopという単語は間投詞として「ストップ!」という意味でも使うけど、男性名詞としてはよく「ヒッチハイク」の意味で使うわよ。これは仏製英語auto-stopを省略したものです。(Auto-)stoppeurは「ヒッチハイカー」の意味ね。「ヒッチハイクをする」はfaire du stopです。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) January 26, 2021
Énerverという動詞は「いらいらさせる」という意味だけど、原義は「腱を切除する」で、「力をそぐ」という意味で使われたそうよ。形容詞のénervéも今は「いらいらした」という意味だけど、原義は「無力な」という意味だったそうよ。現代フランス語で「腱を除去する」はdénerverといいます。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) January 27, 2021
「地獄へ行く」はaller en enferだけど、enferが複数形の場合はaller aux enfersが普通ね(dans les enfersも可)。単数と複数の意味の違いは、複数の方がギリシアローマ神話の地獄を意味するということらしいわ。ダンテの神曲(Divine Comédie)の地獄篇はL'Enferね。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) January 28, 2021
Le projet est tombé dans le lacは、文字通りには「計画は湖に落ちた」だけど、「失敗した」という意味よ。面白いのは、元はここで使われていたのがle lacではなくて、le lacsという「罠」を意味する単語だったのに混同されたということね。このlacsはlacと違って語末のCSを発音しません。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) January 29, 2021
Roi(王)が君臨する国はroyaume、prince(大公)の国はprincipauté、duc(公爵)の所領はduché、marquis(侯爵)の所領はmarquisat、comte(伯爵)の所領はcomtéよ。また、古くは国境近辺の領地(辺境領)のことをmarcheといい、ここの領主がmarquisと呼ばれたのよ。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) January 30, 2021
Travailという基本単語は案外難しいわよね。複数形のtravauxはこれだけだと「工事」の意味で理解されることが多いけど、travaux pratiquesは学校での「実習」、travaux forcésは懲役刑の「強制労働(刑務作業)」の意味になるわよ。「たくさんの仕事」はbeaucoup de travailと云えるわね。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) January 31, 2021
【今週の一曲】QuinzeQuinze – Le jeune (2020) https://t.co/5406KY8kUf
— フランス語のポップスとロック@ふつごぽん (@futsugopon_vj) January 25, 2021
Hervé Paul – Puisque la vie continue (2020) https://t.co/SmmnXhBtCO エルヴェ・ポールは1959年アヌシー生まれのミュージシャン。5枚目のソロ「#5」にはブルース・トーマス(コステロ)、チャールズ・ジョルダーノ(スプリングスティーン)などが参加。パワーポップ的な佳曲。
— フランス語のポップスとロック@ふつごぽん (@futsugopon_vj) January 25, 2021
Roberto & Ornella Alagna – Mayari (2020) https://t.co/d57vUNYjc7 1963年クリシー生まれのロベルト・アラニャはシチリア系のテノール歌手。フランスのシャンソンを歌ったアルバムLe Chanteurから、ジョゼフィン・ベイカーの持ち歌「マヤリ」。娘のオルネラとのデュエット。
— フランス語のポップスとロック@ふつごぽん (@futsugopon_vj) January 26, 2021
Pierre Richard – Nyctalope (2020) https://t.co/Zyso541i2I 1934年生まれの俳優ピエール・リシャールは数々のコメディー映画で有名だが、35年ぶりの音楽アルバムを出した。歌ではなくて朗読だが、意外なことにかなり面白い。テキストはイングリッド・オスティエ、音楽はJBアナック。
— フランス語のポップスとロック@ふつごぽん (@futsugopon_vj) January 27, 2021
Saskia – Dans ma tête (2021) https://t.co/p1pfIijWRc 最近ベルギーの音楽シーンが元気だが、このサスキアもブリュッセル出身の女性歌手である。自分の音楽はR&Bとシャンソンをミックスしたポップスと云っているが、近年の新しいフランス語R&Bの一つと考えられるかも。
— フランス語のポップスとロック@ふつごぽん (@futsugopon_vj) January 28, 2021
Canray Fontenot & Alphonse Ardoin – Bonsoir Moreau https://t.co/erW4DfeC3d 米国ルイジアナのケイジャン音楽のフィドルプレイヤー、コンレー・フォントノとアコーディオニスト、アルフォンス・アルドワンの共演。哀愁を帯びたヴォーカルがたまらない。1966年の映像。
— フランス語のポップスとロック@ふつごぽん (@futsugopon_vj) January 29, 2021
Mesparrow – Danse (2021) https://t.co/tIU06IlReL メスパローことマリオン・ゴームはトゥール生まれの女性歌手。自分の声を楽器のように使うビヨルクやカミーユのような歌手だが、この曲はわかりやすいポップなダンスチューンになっている。5年ぶりのアルバムMonde sensibleから。
— フランス語のポップスとロック@ふつごぽん (@futsugopon_vj) January 30, 2021
Daniel Balavoine – Vivre ou survivre (1982) https://t.co/wXweDeFgia ダニエル・バラヴォワーヌ(1952-1986)の代表的ヒット曲の一つ。当時のフランスの人気歌手としては珍しいニューウェイヴサウンドである。バラヴォワーヌはヴァリエテの歌手と見なされるのを嫌っていた。
— フランス語のポップスとロック@ふつごぽん (@futsugopon_vj) January 31, 2021