Légionという単語はローマ時代の「軍団」の意味だけど、新約聖書の悪霊のことば「わが名はレギオン、我ら多きが故なり」にちなんで、「大勢」を意味することがあるわよ。この場合Malheureusement, les chômeurs sont légion(残念ながら失業者は数多い)のように無冠詞で用いることがあります。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) May 25, 2020
フランス語にも「海外」を意味するoutre-merという単語があるけれど、日本語の「海外」と違い外国一般を意味する単語ではなくて、フランスの海外領(France d'outre-mer)を含意することが多いわよ。多少植民地主義の臭いがする単語ね。トレデュニオンなしのoutremerは男性名詞で「群青色」の意味です。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) May 26, 2020
現代フランス語で動詞の前に出る目的補語は原則的に人称代名詞の弱勢形だけだけど、いくつかの成句ではこれ以外の目的補語が動詞の前に出ることがあるわよ。Ce disantやpour ce faireなどが代表的ね。Il gèle à pierre fendreは「(石も割れるほどの)凍てつくような寒さだ」という意味の古風な表現。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) May 27, 2020
意識が介在していないときの「無意識」という意味でよく使う女性名詞はinconscienceで、「無分別」の意味でも使うわね。これに対して「無意識な」の意味で使う形容詞はinconscient(e)で、これを名詞化した男性名詞inconscientは特に精神分析における「無意識」の意味で使います。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) May 28, 2020
「右利き」はdroitier、「左利き」はgaucherで、名詞と形容詞の両方で使うわよ。それぞれ女性形はdroitièreとgauchèreね。これに対してdroitisteとgauchisteは政治的な傾向に用いる単語で、droitisteは使用頻度が低いけど、gauchisteの方は「極左」の意味で使います。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) May 29, 2020
学校のテストの零点のことをよくzéro pointé(ドット付きのゼロ)というわね(J'ai eu un zéro pointé)。古くは数字のゼロをアルファベのOと区別するためにドット付きのゼロを使ったので、その名残を残した表現です。一方、斜線付きのゼロのことはzéro barréというわよ。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) May 30, 2020
Aérosolという単語を見たら何のためらいもなくアエロゾルとSを濁らせて読んでしまうかもしれないけど、この単語の正しい発音は[aeʀɔsɔl]でSは濁りません。意外に感じるかもしれないけど、parasolでもSは無声音よね。意味は違うけど、-solという造語成分が分離したものと感じられるからね。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) May 31, 2020
【今週の一曲】Tagada Jones – Nous avons la rage (2020) https://t.co/u5CvnRkid4
— フランス語のポップスとロック@ふつごぽん (@futsugopon_vj) May 25, 2020
DjeuhDjoah & Lieutenant Nicholson – Caipirinha (2020) https://t.co/TcOJ0cf49G ジュジョア&リユトナン・ニコルソンはアフロポップのデュオで、この曲のスタイルはボサソウルだそう。リユトナン・ニコルソンはローラン・ヴールジーの息子で、この曲はアラン・スーションの息子ウルスとの共作。
— フランス語のポップスとロック@ふつごぽん (@futsugopon_vj) May 25, 2020
TLF – Criminel (2010) https://t.co/sCxLgpT94E TLFは現在はラッパーのイクバルのソロだが、この曲の発表時はグループだった。後にDernière danseを大ヒットさせるインディラをフィーチュアした曲。イクバルは人気ラッパー、ローフの弟。オリエンタルポップとR&Bをミックスしたライ&Bの一曲。
— フランス語のポップスとロック@ふつごぽん (@futsugopon_vj) May 26, 2020
Bon Voyage Organisation – Le chant des radars (2020) https://t.co/iYUn66PEcd レトロフューチャーのコンセプトが楽しいボン・ヴォワヤージュ・オルガニザシオンのセカンドアルバムLa courseから「レーダーの歌」。ボサノヴァのインスト曲。
— フランス語のポップスとロック@ふつごぽん (@futsugopon_vj) May 27, 2020
Soolking ft. Cheb Mami – Ça fait des années (2020) https://t.co/aB3lfGZPoX 1989年生まれのアルジェリア人のラッパー、スールキングが1966年生まれのベテランのライの歌手シェブ・マミをフィーチュアした曲。2011年に刑務所を出たシェブ・マミは歌手復帰を目論んでいるそうだ。
— フランス語のポップスとロック@ふつごぽん (@futsugopon_vj) May 28, 2020
Kayliah – Quand une fille est love (2005) https://t.co/fEl0ekbIGC グアドループ系のケリアことカリーヌ・ボルディは1981年クレテイユ生まれのR&B歌手。これはデビューアルバム収録のヒット曲。2008年にセカンドを出したが、2010年代に入ってからは目立った活動がない。
— フランス語のポップスとロック@ふつごぽん (@futsugopon_vj) May 29, 2020
Le Groupe Obscur – Pondecen III (2020) https://t.co/bhYXWy6DDm 「謎のグループ」ことル・グループ・オプスキュールはレンヌ出身の5人組。5曲入りEP、Pondecenの収録曲。謎の人工言語オプスキュリアンで歌っている。どことなくユーモアを感じさせるドリームポップ。
— フランス語のポップスとロック@ふつごぽん (@futsugopon_vj) May 30, 2020
Hélène Ségara – Tu vas me quitter (2000) https://t.co/zWQaBuf1G9 1971年生まれの歌手エレーヌ・セガラの大ヒットしたセカンドアルバムAu nom d'une femmeの収録曲。スパニッシュギターも相まってムード歌謡的な雰囲気のドラマチックな悲恋の歌。
— フランス語のポップスとロック@ふつごぽん (@futsugopon_vj) May 31, 2020