「映画(館)」(cinéma, ciné)のことを俗語でcinocheということがあるわよ。この-ocheという俗語の語尾にはそこそこの生産力があるけれど、他によく使われるのはfacileの俗語fastocheね。仇名としてはValérieがValoche、PatrickがPatocheになったりするわね。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) November 30, 2020
L'argent n'a pas d'odeurということわざは、直訳すると「お金には臭いがない」だけど、「どんなに汚い手段で手に入れたお金でも、お金には違いがない」という意味よ。ローマ皇帝ウェスパシアヌスが小便所に課税した際にこう云ったという、スエトニウスが伝えた故事に基づくことわざね。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) December 1, 2020
Numéro d'immatriculationは「登録番号」だけど、特に自動車のプレートナンバーを意味することが多いわよ。以前は県番号が番号の一部だったけど、2009年の改革以後は番号と別になり、プレートの右端に自分で選んだ県番号と地域圏のロゴが表示されるようになったわ。 pic.twitter.com/Q2l8DGW1iP
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) December 2, 2020
大学の学部のことをfaculté、略してfacというわね。Faculté de lettresは文学部のこと。「大学に行く」と云うとき、建物に赴く場合にはJe vais à la facと云うことが多いわね。Universitéは複数のfacultéの上部組織であって、建物ではないと考えられるでしょう。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) December 3, 2020
自転車レースle Tour de Franceのtourは「一周」の意味で、フランス全体をぐるっと回るイメージがあるわね。このコースを「大きな輪」を見立てたla Grande Boucleという表現がle Tour de Franceの別名としてよく用いられます。かつて存在した女子版はこの別名の方を正式名称としていたわね。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) December 4, 2020
フランス語で特に長篇小説はroman、中短篇小説はnouvelleというわね。Romanは、ラテン語で書かれた文章に対して、「俗語で書かれた物語」というのが元の意味ね。当然語源はローマと関係があって、この俗語は「ローマ帝国に支配された地方で話される、ラテン語を元にした言語」のことだと考えられるわ。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) December 5, 2020
À son corps défendantは「いやいやながら、やむを得ず」という意味の成句よ。直接目的補語が動詞の前に出る古い形になっているわね。ここでのcorpsは「身体」というよりも「人物」ひいては「生命」の意味になります(garde du corpsは「ボディーガード」)。「正当防衛」のニュアンスがあるの。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) December 6, 2020
【今週の一曲】Romain Ughetto – J'aimerais tellement ft. Jena Lee & Eskemo (2020) https://t.co/FoFKZiUnq3
— フランス語のポップスとロック@ふつごぽん (@futsugopon_vj) November 30, 2020
Peur bleue – Rêvage (2020) https://t.co/u0OTRhsTqj プール・ブルーはカンタンとジェレミーのアルカッシュ兄弟によるエレクトロポップのデュオ。デビューアルバムL'étrange innocence des objetsから。生音風の音から徐々にエレクトロサウンドに移行するアレンジが知的である。
— フランス語のポップスとロック@ふつごぽん (@futsugopon_vj) November 30, 2020
Monty – Tchick tchang (1964) https://t.co/G6liFtNQhW 1943年生まれのモンティはイェイェ期に人気があった歌手。花柄の着物を着た中国娘がチクチクチャンチャンと話すという、今はとても歌えない不適切な内容の歌。オリジナルはダイナ・リーのDo the Blue Beat。スイスのテレビ映像。
— フランス語のポップスとロック@ふつごぽん (@futsugopon_vj) December 1, 2020
Joanna – Démons ft. Laylow (2020) https://t.co/GatXEIQDOs ジョアナはレンヌ出身のR&B歌手。これは2020年のデビューEP、Vénusに続くシングル曲で、トゥールーズ出身の個性派ラッパー、レイロウをフィーチュアしたもの。沈み込むような陰鬱さが魅力的である。
— フランス語のポップスとロック@ふつごぽん (@futsugopon_vj) December 2, 2020
La Belle Vie – Promesse (2020) https://t.co/3bqoruaJsL ラ・ベル・ヴィはサンテチエンヌ出身の5人組グループ。元々はエレクトロポップのグループだが、この曲はメランコリックで上質なポップスである。男女ヴォーカルの掛け合いが印象的で、簡素ながら凝ったアレンジが大変によい。
— フランス語のポップスとロック@ふつごぽん (@futsugopon_vj) December 3, 2020
Zizi Jeanmaire – Mon truc en plumes https://t.co/gx8GiusPzu ジジ・ジャンメール(1924-2020)はダンサー、歌手。ダンサー、振付師のロラン・プティの妻だった。このサンバ調の代表曲はベルナール・ディメー作詞、ジャン・コンスタンタン作曲によるもの。1968年のテレビ映像。
— フランス語のポップスとロック@ふつごぽん (@futsugopon_vj) December 4, 2020
R.Wan – Des humains ft. Salif Keïta (2020) https://t.co/D4r9eueWOC ミュゼットラップのジャヴァやソ連ポップスのソヴィエト・スュプレムの活動で知られるコミックソングのエルワン。これはマリの大スター、サリフ・ケイタをフィーチュアし、人間らしさを失った人間社会を歌うシリアスな歌。
— フランス語のポップスとロック@ふつごぽん (@futsugopon_vj) December 5, 2020
Anne Sylvestre – Une sorcière comme les autres https://t.co/UkbA1HWwY8 アンヌ・シルヴェストル(1934-2020)は、一般には子供の歌の歌手として広く知られていたが、本人はフェミニストの歌手と呼ばれることを望んだ。これは名曲中の名曲を歌う1976年のテレビ映像。
— フランス語のポップスとロック@ふつごぽん (@futsugopon_vj) December 6, 2020