アメリカのスー族のことをSiouxというわね。Ruses de Siouxは「抜け目ない巧妙さ」を意味する成句です。辞書を見ると発音は[sju]とあって、Xを発音しないことになっているけれど、実際には[sjuks]という発音をよく耳にするわね。これはちょっとふざけた発音ということらしいわ。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) December 14, 2020
「隠語」を意味するargotという単語は総称であり、「隠語である単語」のことではないわよ。だから個々の単語や言い回しについては、C'est de l'argotとかC'est un mot d'argotというわね。Dictionnaire de l'argotというものがあるけど、これは一般に隠語だけでなく広く俗語を収録した辞書です。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) December 15, 2020
「語頭音添加」のことをprothèseというけど、e prothétiqueは語頭が子音連続で読みにくい単語を読みやすくするために付け加えたEのことよ。たとえばespaceという単語を英語のspaceと比べてみると、Eが付け加えられているのがわかるわね。Écoleの場合はEの添加の後にSが脱落しているわ(schoolを参照)。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) December 16, 2020
19世紀の代表的な辞書リトレを引くと、effortやessenceなどの語頭のEは広いエだと記されているけど、近年の辞書ではだいたい狭いエになっているわね。広いエの方が理窟に合っている気がするけど、いずれにせよ強勢がない音節においては、母音の広さや前後についてあまり気をもむ必要はないのよ。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) December 17, 2020
Être condamné par contumaceは「欠席判決を受ける」という意味の表現よ。このcontumaceは公判に欠席することを意味する女性名詞だけど、「欠席者」は男女同形のcontumaceあるいはcontumaxよ(形容詞としての用法もある)。「命令に従うのを頑固に拒否すること」が原義だったようね。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) December 18, 2020
子供の頃からABCのCはシーではなくてスィーと聞いているからか、siの発音がいつまでも苦手という人はそれほどいないけれど、フランス語学習者の中には逆にchiの音をsiで発音してしまう人が散見されるわね。Chinoisがsinoisになったり。本人が自覚していないことが多いけれど、心当たりはないかしら?
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) December 19, 2020
Vitriolは「濃硫酸」という意味の単語だけど、比喩的な「毒舌」の意味でよく使われるわよ。Portrait au vitriolという表現を耳にすることが多いけれど、とげとげしい辛辣な描写のことね。対象は人のことが多いとしても、人以外に使われないというわけではなく、国などを対象にすることもあります。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) December 20, 2020
【今週の一曲】Dantone – Le cœur (2020) https://t.co/GSGIDaZr5X
— フランス語のポップスとロック@ふつごぽん (@futsugopon_vj) December 14, 2020
Prudence – Offenses (2020) https://t.co/BFCc9rorKQ プリュダーンスはロックグループ、ザ・ドーのヴォーカリスト、1982年パリ生まれのオリヴィア・メリラティのソロプロジェクト。ザ・ドーの歌詞は英語だけだったが、これは初めてフランス語の歌詞を交えた歌。怜悧な感覚のエレクトロポップ。
— フランス語のポップスとロック@ふつごぽん (@futsugopon_vj) December 14, 2020
Antha – Fra Angelico (2019) https://t.co/VDiF2CJO2M 1988年生まれの双子姉妹デュオ、オルティーの解散後、キンシーはアレクサンドラ・デジという名前の作家になったが、アンタの方は音楽活動を続けている。ゴシックラップともいうべき独特さで、これはフラ・アンジェリコを題名にした歌。
— フランス語のポップスとロック@ふつごぽん (@futsugopon_vj) December 15, 2020
Danakil – La famille (2020) https://t.co/olA8UFlfPw ダナキルは2006年にアルバムデビューした、ホーンセクションを含む大所帯のレゲエバンド。これは結成20周年の6枚目のアルバムに収録予定の曲で、きわめてシンプルな歌詞で家族のかけがえのなさを歌ったもの。
— フランス語のポップスとロック@ふつごぽん (@futsugopon_vj) December 16, 2020
Abel Chéret – J'avale (2020) https://t.co/f1lKbgQhzP アベル・シェレは大西洋岸の町レサーブルドロンヌ出身のミュージシャン。近年のミュージシャンではヴォワイユーに近い感じのエレクトロポップを歌う。ちょっと気の抜けたようなヴォーカルが心地よい。
— フランス語のポップスとロック@ふつごぽん (@futsugopon_vj) December 17, 2020
Rachid – La fille aux cheveux bleus (1987) https://t.co/Vx9HONH9BE ラシッド・フェラッシュは1972年生まれの歌手・俳優。子役として人気だった人で、このテレビ番組の頃はまだ15歳だった。「青い髪の娘」という題名の歌で、しょぼい80年代キッチュの一例。
— フランス語のポップスとロック@ふつごぽん (@futsugopon_vj) December 18, 2020
Terrenoire – Mon âme sera vraiment belle pour toi (2020) https://t.co/yyHSyV6O8N サンテチエンヌの兄弟デュオ、テールノワールのデビューアルバムLes forces contraires(反対勢力)から。フランスの新しいR&Bの代表格による希望を感じさせる曲。
— フランス語のポップスとロック@ふつごぽん (@futsugopon_vj) December 19, 2020
Christophe – La dolce vita (1977) https://t.co/m8aqbqj9gN 2020年に亡くなった歌手、クリストフことダニエル・ベヴィラクアの1977年のシングル曲「甘い生活」。寄せ集め的で中途半端なアルバムのタイトル曲だったが、この曲そのものはノスタルジックで悪くない歌だ。
— フランス語のポップスとロック@ふつごぽん (@futsugopon_vj) December 20, 2020