Sで始まる単語に接頭辞をつけた場合、無声音を保つためにSが重なることがあるわ。たとえばsaisirにdé-やre-をつけたdessaisirとressasirがあるわね。このとき接頭辞がその発音を保つので、発音はそれぞれ[desɛziːʀ]と[ʀəsɛziːʀ]になるわよ。一方、désolidariserなどの単語はSを重ねません。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) December 20, 2021
文章中に書名や作品名を引用するとき題名はイタリック体になるけれど、例外はさまざまな聖典の名前よ。たとえばla Bibleやle Coranを斜体にすることはなく、これを構成する書物についても同様です。一方、パゾリーニの映画L'Évangile selon saint Matthieu(『奇跡の丘』)の題名は斜体になるのよ。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) December 21, 2021
Aucunという不定形容詞は原則的に単数形だけが用いられるけれど(Je n'ai lu aucun livre de cet auteur)、複数形だけを用いる名詞につく場合は話が別よ(Ce domestique ne reçoit aucuns gages)。また、否定を伴わないD'aucuns disent le contraireは「反対のことを云う人もいる」という意味。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) December 22, 2021
一つのSは二つの母音に挟まれたときに有声音/z/になり、母音と子音に挟まれた場合は無声音/s/になるというのが原則だけど、Alsace、balsamique、transiger、transiterなどのS、およびsubsisterのBの直後のSは例外的に/z/になるのよ。また、英語の固有名詞から来たjerseyや女性の名前ElsaのSも/z/ね。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) December 23, 2021
Vraiとsemblableをつなげたvraisemblableのように、二つの仏単語を合成した単語においては母音間のSが濁らないけど、このような単語には他にcontresens、entresol、havresac、microsillon、primesautier、soubresaut、tournesol、vivisectionなどがあるわよ。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) December 24, 2021
接頭辞a-がSで始まる要素につく場合、これがギリシア語由来の「否定、欠如」を表すものの場合にはasocialのようにSが二重化せずに無声音を保つのよ(atypiqueにおいてもTは一つ)。一方、欠如の意味をもたないラテン語のadから来たものの場合にはassiégerやassemblerの場合にはSが二つになるの。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) December 25, 2021
接頭辞bi-、dé-、re-がSで始まる要素につく際の規則性は明確でないわね。Sが重なる単語にはbissection、ressaisir、ressauter、dessoûler、dessaléなどがあり、Sが重ならないで無声音を保つものにはbisexuel、resaler、désodé、désocialiserなどがあるの。覚えるしかないわね。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) December 26, 2021
【今週の一曲】Lisa Portelli – Spleen (2021) https://t.co/CjesTqyzed
— フランス語の音楽動画@ふつごぽん (@futsugopon_vj) December 20, 2021
Kyan Khojandi – Haagen-Dazs (2021) https://t.co/V6aKUlvnYR キャン・コジャンディは1982年ランス生まれのイラン系コメディアン、俳優、ミュージシャン。音楽は余技ではなく、絶対音感をもったヴィオラ奏者だという。ファーストアルバムL'horizon des événementsはスラムの作品。
— フランス語の音楽動画@ふつごぽん (@futsugopon_vj) December 20, 2021
Alix – Cœur sans adresse (1987) https://t.co/QIiGLAb2qY アリクスは80年代トゥールーズのシンセポップグループの一つで、元イマージュのクリストフ・デプレが結成した。デプレ兄弟は直後に女性ヴォーカルを迎えた三人組パシフィックを結成し、Quand tu serres mon corpsというヒット曲を出す。
— フランス語の音楽動画@ふつごぽん (@futsugopon_vj) December 21, 2021
Juliette Armanet – Qu'importe (2021) https://t.co/q69rWtrQ6y ジュリエット・アルマネは1984年リール生まれのシンガーソングライター。4年ぶりのセカンドアルバムBrûler le feuから。以前は趣味が悪いと思われていたヴァリエテの復権運動の中心人物で、70年代のディスコなどに回帰している。
— フランス語の音楽動画@ふつごぽん (@futsugopon_vj) December 22, 2021
Les Sheriff – Soleil de plomb (2021) https://t.co/mreXcaN496 レ・シェリフは80年代から90年代にかけて活動した南仏モンプリエのパンクバンドだが、再結成して23年ぶりの新作Grand bombardement tardif(遅れてきた大爆撃)を出した。新鮮味はないが好きな人にはうれしいでしょう。
— フランス語の音楽動画@ふつごぽん (@futsugopon_vj) December 23, 2021
Charles de Goal – Exposition https://t.co/loUStR0DyG シャルル・ド・ゴールはパトリック・ブランのユニット。この曲を含む1980年のファーストアルバムAlgorythmeは、フランスポストパンクの代表作と考えられている。86年に解散したが、2008年に再結成作を出した。これは2019年のコンサート映像。
— フランス語の音楽動画@ふつごぽん (@futsugopon_vj) December 24, 2021
Orelsan – L'odeur de l'essence (2021) https://t.co/MbyqsFqFha オレルサンことオレリアン・コタンタンは1982年アランソン(ノルマンディー)生まれのラッパー。好評だった2017年のLa fête est finieから4年ぶりの4枚目のアルバムCivilisationから。これまでにない政治的な歌である。
— フランス語の音楽動画@ふつごぽん (@futsugopon_vj) December 25, 2021
Les Charlots – Sois érotique (1970) https://t.co/rtX2X4BhkX フランスを代表するコミックバンド、レ・シャルロによるセルジュ・ゲーンズブールのパロディー。レ・シャルロは映画にも多く主演し、70年代には大スターだった。日本ではクレイジー・ボーイシリーズとして紹介されたようだ。
— フランス語の音楽動画@ふつごぽん (@futsugopon_vj) December 26, 2021