ここではオンライン講座の「原語で親しむフランス語文学」と「フランス語の新聞・雑誌を読む」をご紹介します。
「原語で親しむフランス語文学」は約2年半前から火曜日19:30~21:00の枠で授業をしています。
テキストは戦後に出版されてフランスの高校で90年代頃まで用いられていたフランス文学の教科書、アンソロジーであるラガルド・エ・ミシャール(Lagarde et Michard)を元にしたPDFファイルを使っています。社会の多様化により、フランス人がフランス語で書いた文学作品ばかりを収録したこのアンソロジーは現在はもう学校教育で用いられないとしても、日本人学習者がフランス文学に親しむには適切な教材でしょう。

2026年5月現在はロマン・ロランの代表作、大河小説『ジャン・クリストフ』の抜粋を読んでいますが、これまでにユゴー、バルザック、スタンダール、フローベール、ゾラ、モーパッサン、ドーデ、ピエール・ロティ、アナトール・フランスなど、19世紀の小説作品を読んできました。
20世紀についてはアナトール・フランスに続いてロマン・ロランが二人目の作家です。
PDFテキストはこちらのリンクから閲覧できます。
授業では音読と仏文和訳を生徒さんにお願いします。リズムに乗った文章の読み方と、フランス語文章の正確な意味のとり方を習得するのがこの授業の目標です。語学授業の中での仏文和訳では十分ではない「翻訳」についても、ヒントを与えることができればいいと思っています。
この授業を受講するにはだいたい仏検二級程度以上の実力が必要かと思いますが、特に資格は必要ありませんのでお気軽にお問い合わせください。初回の体験授業は無料です。
「原語で親しむフランス語文学」はこの春から日曜日13:00~14:30の時間でもう一コマ開講します。こちらでは以前に火曜日の授業で扱った19世紀作家のテキストを読んでいきます。PDFテキストはこちらのリンクから閲覧できます。2026年5月現在まだ受講希望者は一人だけなので、興味がある方はぜひともお問い合わせください。こちらも初回の体験授業は無料です。
「フランス語の新聞・雑誌を読む」は水曜日13:30~15:00と土曜日16:30~18:00の枠で開講しています。
この授業でこれまでに読んできた記事は以下の通りです(2026年5月現在)。
季刊一般教養雑誌レレファン(L’Éléphant)2025年7月号掲載の日本近現代史の専門家アルノー・ナンタのインタビュー、L’État japonais n’a jamais affiché une position constante sur la mémoire des conflits(日本政府は過去の紛争の記憶について首尾一貫した態度を示したことがない)。戦後日本政府の戦争に対する態度を扱ったもの。
・日刊紙リベラシオン(Libération)2025年7月16日号掲載の記事、Réécrire les classiques de la littérature jugés offensants ?(人を傷つけるものだと断じられた文学の古典は書き換えてもいいのだろうか)。ロール・ミュラというフランス人のカリフォルニア大学教授が書いたToutes les époques sont dégueulasses(どんな時代もくそだ)という本についての書評。
・日刊紙ル・パリジアン(Le Parisien)2025年8月9日号掲載の記事、Les jeunes refusent d’être mis en boîte(若者は箱詰めにされるのを拒む)。フランスにおけるディスコの減少についての記事。
・週刊紙マリアンヌ(Marianne)2025年9月4~10日号掲載の記事、Retourner vivre chez ses parents(親元に戻って暮らす人々)。フランスでは大人になると親元を離れて暮らすのが普通だが、近年は不安定な経済状況のせいで親元に帰る人が増えているということを扱ったもの。
・週刊紙ル・ジュルナル・デュ・ディマンシュ(Le Journal du Dimanche、略称JDD)2025年9月28日号に掲載された、カナダ人新保守の政治思想家、エチエンヌ=アレクサンドル・ボールガールのインタビュー、Le peuple a beau être majoritaire, il est l’objet de suspicion(たとえ多数派であっても疑念の対象になる)。インターネット時代の価値観の崩壊に対しては保守的な価値観を復活させなければならないとする。
・文化週刊誌テレラマ(Télérama)2025年10月25日号掲載の映画評、L’Étranger(『異邦人』)。フランソワ・オゾン監督がアルベール・カミュの有名小説を映画化したものについての講評。
・写真週刊誌パリ・マッチ(Paris Match)2025年11月13日号掲載の記事、L’élection présidentielle au suffrage direct a 60 ans. Les Français y sont accros.(直接選挙による大統領選が始まって60年になるが、フランス人はそれが大好きだ)。1965年に始まった直接選挙による大統領選の60周年を記念して行われた輿論調査に関する記事。
・月刊誌プシコロジー(Psychologies)2026年1月号掲載の記事、Ce que notre goût de polars raconte de nous(サスペンス好きであることから何がわかるか)。サスペンス小説を読むことの心理的効果についての記事。
・週刊紙レクスプレス(L’Express)2026年1月22日号掲載の書評、Napoléon, un mauvais causeur de la trempe de Trump(トランプのように口汚かったナポレオン)。フランス人の歴史家シャルル=エロワ・ヴィアルが一次資料からナポレオンのことばを集めた本、L’Empire des mots(ことばの帝国)の書評。
・隔週誌ソサエティー(Society)2026年2月12日号掲載の記事、Pét’ la forme(署名運動の勢い)。近年のインターネット上の署名運動の隆盛を皮肉交じりに解説したもの。(5月23日土曜日の授業ではこの記事を読んでいました。)
・文化週刊誌テレラマ(Télérama)2026年4月1日号掲載のインタビュー、Restituer, c’est tout un art(返還するのも一つの芸術だ)。フランスの国会で旧植民地への文化財返還に関する法案が審議されているのを機会に、博物館や美術館の歴史的存在意義について歴史家ベネディクト・サヴォワに聞いたもの。この人は1815, le temps du retour(1815年、返還のとき)という本の著者で、この本はナポレオン失脚後にフランスが収奪した文化財をヨーロッパ諸国に返還したときのことを扱っている。
・経済新聞ラ・トリビューヌ・ディマンシュ(La Tribune Dimanche)5月10日号に載ったEmmanuel Macron, le roi soleil couchant(斜陽王エマニュエル・マクロン)。来年大統領の2期目を終えるマクロンの近況を描いた記事。(5月20日水曜日の授業ではこの記事を読んでいました。)
上の「原語で親しむフランス語文学」と同様に、生徒さんには音読と翻訳が求められます。時事的な文章を読むのには辞書だけでは足りない知識が必要となりますが、この授業を受けることで読み解くコツを身に着けることができるようになるでしょう。
この授業もまただいたい仏検二級以上の実力が必要ですが、資格は必要ありません。初回の体験授業は無料です。
水曜日の授業も土曜日の授業も5月現在受講者は一人だけなので、興味がある方はお問い合わせください。初回の体験授業は無料です。
この教室の講師はクーリエ・ジャポンの記事も翻訳しています。こちらのリンクから翻訳記事の一覧がご覧いただけますので参考にしてください。