Merciは本来「慈悲」を意味する女性名詞で、à la merci deは「~次第、~の意のまま」という意味の成句よ。Grand merciのgrandは古くは男女同形の形容詞だったので、女性名詞にこの形がつくのは正しかったけれど、後にこれが男性形だと理解されて、un grand merciというようになったの。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) April 6, 2020
「私はマスクをもっていない」はJe n'ai pas de masque(s)ね。Sの有無については、マスクは一枚という人は単数形を使い、普通は複数枚もっているものと考えるなら複数形を用いるというのが原則的な区別よ。着用と所有のどちらに目をつけるかで変わるわね。二枚はほしいという人も複数形ね。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) April 7, 2020
ポルトガル近辺の古代ローマ時代の名前はルシタニア(Lusitania)で、造語には古典語から来た要素を用いるのが好まれるので、ポルトガルを意味する造語要素にはluso-が用いられるわよ。「ポルトガル語を話す(人)」という意味の形容詞・名詞はlusophoneであってportugalophoneではありません。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) April 8, 2020
La Métamorphose et autres récitsはカフカの『変身、その他の物語』のフランス語題で、物語集の代表として「変身」を挙げた書名なのよ。このようなA et autres Bにおいて、AはBに含まれるのが本来の用法ね。この場合、不定冠詞がついたd'autresよりもautresを使う方が一般的です。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) April 9, 2020
Avoirにはたくさん意味があるけど、話しことばで「だます」という意味で使うことがあるわね。たとえばJe t'ai eu !は「引っかかった!」という意味だし、このことばに対するTu m'as euは「してやられたよ」という意味ね。Je me suis fait avoirも「だまされた」という意味でよく使う表現です。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) April 10, 2020
「みなさんこんにちは」は本来Bonjour à tousでいいはずだけど、近年Bonjour à toutes et à tousという挨拶を耳にすることが多くなってきているわ。[bɔ̃ʒuʀatutzeatus]というtoutesのSをリエゾンしたフォーマルな発音が好まれます。形式的な男女平等を重んじた表現ね。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) April 11, 2020
ロシア人の名前Левはフランス語ではLevにならず、Léonという名前になることが多いわね。作家のレフ・トルストイの名前はLéon Tolstoïと綴ります。英語ではLeo Tolstoyね。このようにファーストネームが変わるのは近現代において例外的よ。ちなみにTchekhovは[tʃɛkɔv]と発音します。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) April 12, 2020
【今週の一曲】Sidilarsen – On va tous crever (2020) https://t.co/WCeqHlqQuK
— フランス語のポップスとロック@ふつごぽん (@futsugopon_vj) April 6, 2020
Le Juiice – Shoot (2020) https://t.co/t84ZeN9A7e ル・ジュースことジョイス・オクルーはフランスではまだまだ数少ない女性ラッパーの一人で、トラップのミュージシャンである。コートディヴォワール系でパリ郊外の出身。これはファーストEP、Trap Mamaのオープニング曲。
— フランス語のポップスとロック@ふつごぽん (@futsugopon_vj) April 6, 2020
Bon Air – Sauvage (2019) https://t.co/Alp0IAjAoB ボンネールはバスク地方のゲタリー出身のフォークロックの男女デュオ。女性の方は2007年にオーディション番組のNouvelle Starに出ていた。ザ・ルミニアーズが好きなそうで、実際フランス版のザ・ルミニアーズという感じである。
— フランス語のポップスとロック@ふつごぽん (@futsugopon_vj) April 7, 2020
Delphine Coutant – La plaine (2018) https://t.co/1d6Y0qJBqj エコロジストの女性アーティスト、デルフィーヌ・クータンの湖上ピアノコンサートから。筏にピアノを載せて湖上を漂わせ、その上で演奏を行う。ここでは彼女の歌とピアノとチェロ。風景が美しい。
— フランス語のポップスとロック@ふつごぽん (@futsugopon_vj) April 8, 2020
Ausgang – Chuck Berry (2020) https://t.co/9a30CpgLCm アウスガングは1975年生まれのベテラン女性ラッパー、キャゼーの新プロジェクト。キャゼーはラップグループ、アンファルシュのメンバーであり、ゾーヌ・リーブルのアルバムに参加していた。ヘヴィーロックと対決するスタイルのラップ。♡
— フランス語のポップスとロック@ふつごぽん (@futsugopon_vj) April 9, 2020
Yael Naim – Miettes (2020) https://t.co/yqGujijrZr ヤエル・ナイムは1978年パリ生まれの女性ミュージシャン。英語の歌が多いが、ヘブライ語やフランス語で歌うこともある。これは2020年のアルバムNightsongsの収録のフランス語の歌をテレビ番組Acousticで歌ったときの映像。
— フランス語のポップスとロック@ふつごぽん (@futsugopon_vj) April 10, 2020
Sourdure – L'entendu (2018) https://t.co/5W4kkx0U3w 新世代の民謡ミュージシャンの中でもフリーキーな音楽性で異彩を放つスールデュールことエルネスト・ベルジェーズのアルバムL'espròvaから。ひしゃげたエレクトロ民謡に乗せてブレイクダンスを踊る面妖なクリップだ。♡
— フランス語のポップスとロック@ふつごぽん (@futsugopon_vj) April 11, 2020
Sheila – L'école est finie (1963) https://t.co/8FSlMNQ8gu 1945年生まれのシェーラの最初の大ヒット曲「学校は終わった」。いかにもイェイェという感じの能天気で無責任な歌で、英米曲のカヴァーではないオリジナル曲。スコピトーンはクロード・ルルーシュが撮影。
— フランス語のポップスとロック@ふつごぽん (@futsugopon_vj) April 12, 2020