Épistémologieという単語には「認識論」という難しげな訳語がついているわね。専攻がépistémologieだという哲学科の学生にどういうテーマの研究をしているのか聞いてみたら、ガリレオとニュートンの宇宙観だったわ。日本で云うところの「科学史」を含む感じなのかしら。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) November 16, 2020
たとえばaimerを辞書で引くと、発音記号を[ɛme]と記しているものと[eme]と記しているものがあるわね。強勢がない音節(最後の音節以外の音節)では広さの違いがそれほど問題にならないの。由緒正しいのは広いエの方かもしれないけど、二つとも同じ母音を発音した方が楽ならそれでかまわないのよ。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) November 17, 2020
Primesautierという形容詞は「衝動的な」、あるいはもっといいニュアンスの「軽快な、潑剌とした」という意味だけど、発音は母音に挟まれたSが濁らない[pʀimsotje]よ。古い綴りはトレデュニオンが入ったprime-sautierで、saut(ジャンプ)の要素が含まれていることがわかるわね。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) November 18, 2020
食通の意味のグルメはgourmetだけど、これは今も女性形が存在しない男性名詞よ。見た目上の女性形であるgourmetteは馬具の轡鎖というもので、動詞gourmerはこの馬具を着けることを意味するわ。形容詞のgourméは、この馬具を着けられた馬のぎこちない様子から、比喩的に「堅苦しい」を意味するわね。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) November 19, 2020
「道具」を意味する単語にはoutil(gentilと同様に語末のLを発音しない)とinstrumentがあるけど、outilは手で使う簡単な工具類のことで、instrumentはもう少し複雑な器具を意味するわよ。On se sert des outils pour fabriquer les instruments de laboratoire.
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) November 20, 2020
Détonerという自動詞は「爆発する」という意味で、同じ発音だけどNが二つのdétonnerは「音程が狂う」という意味の自動詞よ。後者がton(音調)と関係あるのは簡単に想像がつくだろうけど、前者はNが二つのtonnerre(雷鳴)と語源が共通し、étonnantとも関係があるのよ。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) November 21, 2020
Diplôme(免状)、diplômer(免状を与える)のOにはアクサンシルコンフレクスがつくけれど、diplomatique(外交の)、diplomate(外交官)にはつかないわよ。語源は同じで、diplomatiqueには「公文書学」の意味もあるの。それほど気にする必要はないけど、Ôは狭いオで、アクサンなしのOは広いオね。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) November 22, 2020
【今週の一曲】Dominique A – Les éveillés (2020) https://t.co/DEBLiWyClT
— フランス語のポップスとロック@ふつごぽん (@futsugopon_vj) November 16, 2020
Mr Giscard – Pho (2020) https://t.co/t3bF7HHVFv Mrジスカールは南仏ギアナ出身のミュージシャン。元大統領ジスカールデスタンと同じファーストネームのヴァレリーなのでこのステージネームを選んだという。どことなくカトリーヌを思わせるとぼけた味わいとメランコリーがあるダンスミュージック。
— フランス語のポップスとロック@ふつごぽん (@futsugopon_vj) November 16, 2020
Sté Strausz – Ma génération (1998) https://t.co/KVcdpB2r4x ステ・ストロースは1977年生まれのラッパー。フランスの女性ラップのパイオニア的存在。英国の男女デュオ、ユーリズミックスの1984年のヒット曲Here Comes the Rain Againをサンプリングしている。
— フランス語のポップスとロック@ふつごぽん (@futsugopon_vj) November 17, 2020
Clio – Ai-je perdu le nord ? (2020) https://t.co/pFzOMTgebl クリオは1989年ブザンソン生まれの歌手。セカンドアルバムのエレクトロポップ路線を踏襲したスタイルだが、より軽快なポップスになっている。デビューアルバムが好きだった人には残念かもしれないが、悪くはない。
— フランス語のポップスとロック@ふつごぽん (@futsugopon_vj) November 18, 2020
Star Feminine Band – Femme africaine (2020) https://t.co/PAP0lWPAvH ベナン北部の町ナティティングーの少女を集めたグループ。伝統的に女性が音楽を含むさまざまな活動から排除されている社会を変えようとする試み。「アフリカの女性は大統領にもなれる」と歌う。
— フランス語のポップスとロック@ふつごぽん (@futsugopon_vj) November 19, 2020
13 organisé – Bande organisée (2020) https://t.co/BJzQxBWZex 人気ラッパー、ジュルがマルセイユのラッパーを集めたプロジェクトのヒット曲で、フランスのプラチナディスク最速認定記録をつくった。プロジェクト名はtrès organiséとかけているが、13はマルセイユがあるブーシュデュローヌの県番号。
— フランス語のポップスとロック@ふつごぽん (@futsugopon_vj) November 20, 2020
Fred Pallem & Le Sacre du Tympan – Aimons, foutons (2020) https://t.co/lDUxKTlcia 21世紀フランスのビッグバンドジャズを代表するフレッド・パレムが『寓話』で有名な17世紀のラフォンテーヌの詩を音楽にしたアルバムから、怪人トマ・ド・プールクリーの朗読をフィーチュアした一曲。
— フランス語のポップスとロック@ふつごぽん (@futsugopon_vj) November 21, 2020
Kyo – Dernière danse (2003) https://t.co/864z744EeR 2000年代に非常によく売れた5人組ロックバンド、キョーの最大のヒット曲。売れ線でないことにアイデンティティを見いだすフランスのロックの中では珍しく、華やかなポップスタートしての成功を収めた。一度解散したが再結成して活動中。
— フランス語のポップスとロック@ふつごぽん (@futsugopon_vj) November 22, 2020