Dom Juanを書いた喜劇作家モリエールとシャンペンの生みの親とされるDom Pérignonはほぼ同時代人だけど、この二つのdomには多少の違いがあるわね。いずれもラテン語のdominus(主人)から来ているけど、前者はスペイン貴族の称号donの古い形、後者は修道者の称号なの。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) November 23, 2020
Glottophobie(言語差別)は社会言語学者フィリップ・ブランシェがつくった新語で、言語に基づいたxénophobieの一種よ。このxénophobieは必ずしも「外国人」差別だけを意味するものではなく、「よそ者」に対する差別よ。だからglottophobieにおいては「訛り」も重要な要素になるわね。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) November 24, 2020
英語とフランス語は似ているから、英語をフランス語に訳すのは楽だろうと想像するかもしれないけど、英文学作品の原文と仏訳を比較対照すると、大変な労力が費やされていることが理解できるわよ。日本の翻訳にはまだ漢文訓読以来の原文を過度に尊重する意識があると云えるかもしれないわね。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) November 25, 2020
アクサンシルコンフレクスがつくと、原則的にÊが広いエになるのに対して、Ôは狭いオになるわね。Âは後寄りのアになります。どの母音も強勢がある位置で長くなります。弱勢音節においては、bêtiseの発音が[betiːz](狭いエ)になるように、上記の原則が当てはまらないこともあるわね。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) November 26, 2020
Au cas oùは普通条件法を伴って「~の場合には」という意味を示すわね。Prends ton parapluie au cas où il pleuvraitは「雨が降る場合に備えて傘をもっていきなさい」ということだけど、話しことばではil pleuvraitを省略したau cas oùだけで「万が一に備えて」という意味になるわよ。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) November 27, 2020
L'épidémie s'étendは「疫病が広がる」という意味で、l'épidémie s'éteintは「疫病が消える」という意味ね。発音の違いは鼻母音の音色だけよ。Étendre(広げる)とéteindre(消す)だけでなく、attendre(待つ)とatteindre(到達する)の間にも同様の違いがあるわね。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) November 28, 2020
「機能不全」のことはdysfonctionnementというわよ。接頭辞がdys-であってdis-ではないことに注意したいわね。これは困難や障碍を意味する接頭辞で、この接頭辞がつくものの大半は医学用語よ。他に比較的によく使われる単語にはdyslexie(失語症)などがあるわね。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) November 29, 2020
【今週の一曲】Nicolas Repac – Electrosapiens (2020) https://t.co/aV3bTFmUrY (インスト曲)
— フランス語のポップスとロック@ふつごぽん (@futsugopon_vj) November 23, 2020
Selkies – Incantation (2020) https://t.co/P9XdEQ9L9j セルキーズは2015年に結成された女性ヴォーカル3人組で、ジャズ、ポップス、ワールドミュージックの間を行くような歌を歌う。セルキーはシェトランド諸島の民話に登場するアザラシの皮を着た人魚のような存在。
— フランス語のポップスとロック@ふつごぽん (@futsugopon_vj) November 23, 2020
Eskemo ft. Jena Lee – Ensemble (2020) https://t.co/FH72NSPgID エスケモはビアリッツ出身のエモのグループ。10年前にエモR&Bの人気歌手ジェナ・リーをフィーチュアしたÉternise-moiをヒットさせたが、これはジェナ・リーの復活に合わせた10年ぶりの共演曲。
— フランス語のポップスとロック@ふつごぽん (@futsugopon_vj) November 24, 2020
Oldelaf – Novembre (2020) https://t.co/7LdPlvvype オルドラフことオリヴィエ・ドラフォスは1975年生まれのコミックソングの歌手だが、才能あるミュージシャンでもある。これはシリアス路線の歌で、2015年11月13日のテロの犠牲者に捧げたもの。
— フランス語のポップスとロック@ふつごぽん (@futsugopon_vj) November 25, 2020
Zim – Comment t'as fait (2020) https://t.co/a2wRQ8zAu4 ジムはイゼール県ヴィエンヌ出身のシンガーソングライターで、リヨンで活動している。セルフタイトルのデビューアルバムから。「ラップできない歌手、歌えないラッパー」を自称していて、その二つの間を行く歌のスタイルだ。
— フランス語のポップスとロック@ふつごぽん (@futsugopon_vj) November 26, 2020
Adeline Lovo – Pierre, feuille, papier, ciseaux (2020) https://t.co/FeOQnGqOHj アドリーヌ・ロヴォはロレーヌ地方メス在住のマルガッシュ系の歌手。ロムパルやネクフーなどのラップのカヴァーで注目された。これはコロンバインのカヴァー。ウクレレを使った軽いアレンジが親しみやすい。
— フランス語のポップスとロック@ふつごぽん (@futsugopon_vj) November 27, 2020
La Pietà – Pas désolé (2020) https://t.co/86aii4caBW ラ・ピエタことヴィルジニー・ヌーリーはスラムやスポークンワードを得意とするアーティスト。デビューアルバムLa moyenne(平均的な女)の収録曲。マイノリティと寄り添う歌詞の歌で、クリップのグラフィックが美しい。
— フランス語のポップスとロック@ふつごぽん (@futsugopon_vj) November 28, 2020
Ronnie Bird – Le pivert (1968) https://t.co/W5PIK5Zk2x 1946年生まれのロニー・バードは60年代に人気があったロック歌手。これは「キツツキ」という歌だが、性的なほのめかしのために国営ラジオでは放送禁止になったそうだ。間奏でウディ・ウッドペッカーの声が効果音として使われている。
— フランス語のポップスとロック@ふつごぽん (@futsugopon_vj) November 29, 2020