「あなたは趣味がいい」はVous avez bon goûtと云えるけれど、「何か趣味はありますか」と聞くときにgoûtは使えないわよ。Avez-vous un hobby (ou un passe-temps) ?というような云い方になるわね。Avez-vous un goût particulier pour la musique ?は「特に音楽が好きなんですか」。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) January 11, 2021
感染症の「実効再生産数」のことをnombre de reproduction effectifというわよ(effectifの位置に注意)。これに対する「基本再生産数」はnombre de reproduction de baseです。これらの用語以外にtaux de reproduction(再生産率)も耳にするわね。日本語訳の「再生産」はどうもしっくり来ないわね。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) January 12, 2021
建築などの「資材」を意味する単語はmatériaux(基本的にいつも複数形)で、matérielという名詞はどちらかというと「機材」の意味で用いることが多いわよ。たとえばコンサートなどで使うアンプなどの機材はmatérielで、俗語のmatosをよく使います。このmatosの語末のSは発音するわよ。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) January 13, 2021
「明晰でないものはフランス語ではない」(Ce qui n'est pas clair n'est pas français)は18世紀の作家アントワーヌ・ド・リヴァロル(1753-1801)のことばとして知られているけれど、反革命の愛国者だったリヴァロルは極右の人に好まれていて、Rivarolという題名の極右週刊誌があるくらいなのよ。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) January 14, 2021
Cet enfant est sage comme une imageは「この子はとてもおとなしい」という意味の表現ね。この表現はきっと19世紀に量産された多色刷り版画images d'Épinalと関係あるのだと思っていたけど、実はそれは民間語源で、絵のように音を立てずに動かないということから来ているらしいわ。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) January 15, 2021
Ambassadeurの女性形はambassadriceだけど、これはかなり特殊な形だと云えるわね。Directeurとdirectrice、instituteurとinstitutriceのように、男性形の語尾が-teurの単語の女性形の語尾が-triceになることは多いけど、-deur、-driceの例は珍しいわ。この単語がイタリア語語源だかららしいわね。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) January 16, 2021
Aが二つ並ぶ珍しい綴りをもつ単語にGraalがあるわね。これはアーサー王伝説に登場する「聖杯」のことよ。頭文字を小文字にすると、比喩的な意味で「困難な探求の対象」を意味します。フランス文学におけるアーサー王伝説を構成する作品では、特に12世紀のクレティアン・ド・トロワの作が重要ね。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) January 17, 2021
【今週の一曲】Thérapie Taxi – Été 90 (2021) https://t.co/YPY1bJQLQ4
— フランス語のポップスとロック@ふつごぽん (@futsugopon_vj) January 11, 2021
Illustre – Type chelou (2020) https://t.co/63KpaWFNny イリュストルはLGBTのラッパーで、ファーストアルバムの題名Illeは人称代名詞il(彼)とelle(彼女)を組み合わせたもの。Chelouはlouche(いかがわしい)の逆さことば(verlan)で、曲名は「怪しい奴」というような意味。
— フランス語のポップスとロック@ふつごぽん (@futsugopon_vj) January 11, 2021
Katty Line – Puisque tu dors, j'ose te le dire (1966) https://t.co/PLMMjEfnaE カティー・リーヌことカトリーヌ・ボロバンは1947年生まれのイェイェ歌手。60年代に数枚のシングルとEPを残している。これはドイツのEs ist wieder daという歌のフランス語版。
— フランス語のポップスとロック@ふつごぽん (@futsugopon_vj) January 12, 2021
Ichon – La vie (2020) https://t.co/clArCAUulL カメルーン系ラッパーのイションの歌もの。往年のGファンク的なサウンドが特徴。最近のフランスのアーバンミュージックシーンの盛り上がりを代表する存在の一人だ。フランス語ではnichonが「おっぱい」なので、「っぱい」というようなアーティスト名。
— フランス語のポップスとロック@ふつごぽん (@futsugopon_vj) January 13, 2021
Léopoldine HH – Psychotropique (2021) https://t.co/7eScm4Xs4c レオポルディーヌHHはアルザス出身のヴォーカリスト。2021年のアルバムLà, lumière particulièreから。好きなヴォーカリストにニナ・ハーゲンやビヨルクを挙げているので、傾向は想像がつくでしょう。
— フランス語のポップスとロック@ふつごぽん (@futsugopon_vj) January 14, 2021
Wazoo – La manivelle (1999) https://t.co/vJxlLpIRPX 「オーヴェルニュの祭り囃子」を標榜するグループ、ワズーのデビュー曲で、唯一の大ヒット曲。典型的な一発屋だが、意外なことに現在も活動しているそう。ハーディーガーディーをテーマにした民謡パンク。すっかり忘れていました。
— フランス語のポップスとロック@ふつごぽん (@futsugopon_vj) January 15, 2021
Damso – 911 (2020) https://t.co/x6ADUps8Xh 1992年キンシャサ生まれのベルギーの人気ラッパー、ダムソーの4枚目のアルバムQALF収録のメローな歌ものの一曲。アルバムタイトルはQui Aime Like Follow(好きな人はいいねとフォローしてね)の略。モデルのノエミ・ルノワールが出演している。
— フランス語のポップスとロック@ふつごぽん (@futsugopon_vj) January 16, 2021
Les Parisiennes – Borsalino (1970) https://t.co/EESASp9wgy ジャズピアニストのクロード・ボリング(1930-2020)は数多くの映画音楽も作曲した。これは『ボルサリーノ』のタイトル曲をボリングが立役者であったイェイェのガールグループ、レ・パリジエンヌが歌ったもの。
— フランス語のポップスとロック@ふつごぽん (@futsugopon_vj) January 17, 2021