「幸運を祈る(ために悪運を払う仕草をする)」ことをJe croise les doigtsというけれど、これは英語のI cross my fingersを訳したものよ。面白いのはフランス語ではこのような表現では自分の身体について所有形容詞を使わないということね。Je touche du boisも同様の意味です。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) March 8, 2021
Épidémie(伝染病)の-démieは「病気」の意味ではなくて、démocratieのdémo-と通じる「民衆」の意味をもつのよ。だから動物の伝染病にはこの単語ではなくてépizootie([epizɔɔti])という単語を使います。たとえばgrippe aviaire(鳥インフルエンザ)やpeste porcine(豚熱)などがあるわね。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) March 9, 2021
「エレベーター」のことはascenseurというけど、「エスカレーター」はどうかしら。Escalier mécaniqueあるいはescalier roulantという言い方があるけど、英語そのままのescalatorをよく聞くわね。Anglicismeである以上に商標なのでこの単語を嫌う人がいるけど、気にしない人は使ってもいいのでは。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) March 10, 2021
「宝石(貴石)」を意味するpierre précieuseということばは、以前狭義ではダイヤモンド(diamant)、エメラルド(émeraude)、ルビー(rubis)、サファイア(saphir)の4種類の宝石だけを指すのに用いられていたわ。2002年の法改正によって、商品にこの名称を用いることができなくなったのよ。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) March 11, 2021
「目を覚ます」の意味で使うのは普通se réveillerで、接頭辞r(e)-がつかない類義語s'éveillerの方はあまり用いられないわね。この動詞は比喩的な「目覚め」の意味でよく用いられ、名詞éveilを使ったlivre d'éveilは幼児教育用の本のことよ。「めばえ」の本という感覚と通じるわね。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) March 12, 2021
20世紀に印刷技術が進歩し、アンドレ・ブルトンが『ナジャ』などの写真入り作品を発表したり、モーリス・ロッシュが多色刷りの作品『コンパクト』を発表したりしたけれど、結局のところ文学世界は白い紙に黒い文字を印刷した作品に満たされているわね。文学の保守性の問題を考えなければならないわ。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) March 13, 2021
Deux poids, deux mesures(あるいはavec deux poids et deux mesures)は、「ダブルスタンダード」を意味する表現よ。Un poids, deux mesures(一つの重さに対して二つの尺度)と云った方が論理的だと思えるけど、deux poids, deux mesuresの方が使用例が多いようね。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) March 14, 2021
【今週の一曲】Dom la Nena – Todo tiene su fin (2021) https://t.co/LAtfvP4rm3 (スペイン語)
— フランス語のポップスとロック@ふつごぽん (@futsugopon_vj) March 8, 2021
Jérôme Minière – Deux choses à la fois (2021) https://t.co/chPogRHYAC ジェローム・ミニエールは1972年オルレアン生まれのフランス人ミュージシャンだが、1995年以後はモントリオールで活動している。多彩な音楽性をもっているが、これはボサノヴァ風の宅録ポップス。
— フランス語のポップスとロック@ふつごぽん (@futsugopon_vj) March 8, 2021
Kaza – J'aimerais tellement (2020) https://t.co/Vp65iLl9lQ カザことアントニー・カザディは2000年ヴァルドマルヌ県生まれのラッパー。これはジェナ・リーの2009年のヒット曲から題名もサビもそのままいただいたもの。仏製R&Bをネタに使うのはわりと珍しいかも。
— フランス語のポップスとロック@ふつごぽん (@futsugopon_vj) March 9, 2021
Raphaël ft. Pomme – Le train du soir (2021) https://t.co/ZBwppgiwGG 1975年パリ生まれのラファエル・アロッシュはシンガーソングライターであり、近年は小説も書いている。9枚目のソロアルバムHaute Fidélitéから、ポムとのデュエット曲。♡
— フランス語のポップスとロック@ふつごぽん (@futsugopon_vj) March 10, 2021
LenParrot & Sarah Maison – Paladines (2020) https://t.co/wNFwxfRSNz 大西洋岸の大都市ナントのエレクトロポップミュージシャン、レンパロットことロマン・ラルマンはふだん英語で歌っているが、これは南仏イエール出身の変わり種R&B歌手サラ・メゾンとのデュエットによるフランス語の歌。
— フランス語のポップスとロック@ふつごぽん (@futsugopon_vj) March 11, 2021
Zic Zazou – Bébé boléro (2004) https://t.co/XUNbWnrOh0 1992年デビューの大道芸ユーモア音楽集団ジック・ザズーの演目Brocante sonore(音の古物商)から。9人の青い作業着を着た労働者が自作ガラクタ楽器で音楽を奏でる。フランスの明和電機のようなものか。
— フランス語のポップスとロック@ふつごぽん (@futsugopon_vj) March 12, 2021
Cabadzi – Animal (2021) https://t.co/C8GkNVGgWD ナント出身のスポークンワードのグループ、キャバズィの4枚目のアルバムBurrhusから。アルバムタイトルは毀誉褒貶が激しい行動主義心理学者スキナーの名前からとっている。以前はバンド形式だったが、前作から男性デュオになった。
— フランス語のポップスとロック@ふつごぽん (@futsugopon_vj) March 13, 2021
Véronique Sanson – Une nuit sur son épaule https://t.co/Rn0ERUwuy4 ヴェロニク・サンソンのセカンドアルバムDe l'autre côté de mon rêveの収録曲。詞は本人だが、曲はスティーヴン・スティルズ。ジョン・レノン「ジェラス・ガイ」を思わせるメロディー。1973年のテレビ映像。
— フランス語のポップスとロック@ふつごぽん (@futsugopon_vj) March 14, 2021