Fantasme(幻想)やfantôme(幽霊)の頭文字はフランス語ではPHではなくてFなのよ。以前はPHで始まる綴りも行われていたけれど、今はFに統一されています。Fantaisie(気まぐれ)の綴りにも注意したいわね。また、形容詞fantomatiqueはfantômeと違ってアクサンシルコンフレクスをとりません。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) April 26, 2021
フランス語でscはscienceやsceptiqueのようにE、Iの前で[s]の音になるけど、fascisteやfascismeなどではイタリア語風の[ʃ]になるわよ([faʃist])。辞書によっては[fasist]という発音を載せているものもあるけど、ほぼ耳にしません。俗語では[ʃ]の音を使ったfacho([faʃo])になるわね。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) April 27, 2021
英語で「おめでとう」はCongratulationsだけど、フランス語でこれに相当するFélicitationsも必ず複数で用いるわよ。もちろん耳ではわからないけど、複数だという意識があります。それでも単数形の用例がないわけではなく、20世紀初頭までの作家に単数形の例が見られるようね。これは古い用法です。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) April 28, 2021
複合形容詞の女性形はなかなか難しくて、sourd-muetの女性形はsourde-muetteだけど、フランシュコンテ地方(la Franche-Comté)の形容詞franc-comtoisの女性形は前の要素が不変のfranc-comtoiseよ。複合名詞から派生した複合形容詞にはこのようなものが多いわね。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) April 29, 2021
Écrivainという単語は伝統的に女性形をもたないものとされているので、以前女性作家はune femme écrivainやun écrivain femmeと呼ばれていたわ。今はune écrivaineという形をよく見かけるけど、男女同形のune écrivainも可能ね。これはまだ結論を見ていない問題よ。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) April 30, 2021
Singeという男性名詞には、「猿」という種を意味する用法以外に「牡猿」を意味する用法があるけど、これと対立する「牝猿」のはguenon(女性名詞)よ。雌雄の語形が大きく違うものには、taureauとvache(牛)、sanglierとlaie(猪)、étalonとjument(馬)、verratとtruie(豚)などがあるわね。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) May 1, 2021
フランス語でSFのことは英語から借用した単語を用いてscience-fiction(トレデュニオンを用いる)というけど、これはジャンル名で、SF映画、SF小説はfilm de science-fiction、roman de science-fictionというわね。複数形はsciences-fictionsで、構成要素の両方が複数形になります。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) May 2, 2021
【今週の一曲】Iñigo Montoya – Vroom vroom vampire indien (2021) https://t.co/2vZtXDUwUM
— フランス語のポップスとロック@ふつごぽん (@futsugopon_vj) April 26, 2021
Antoine Wielemans – Sel (2021) https://t.co/8mv1YLhGyM 今世紀初頭から活動しているベルギーのグループ、ガールズ・イン・ハワイのヴォーカリスト、アントワーヌ・ヴィルマンスのソロ作。グループでは英語で歌っていたが、ソロではフランス語で歌っている。メランコリックな歌。
— フランス語のポップスとロック@ふつごぽん (@futsugopon_vj) April 26, 2021
Josman – Goal (2021) https://t.co/fl45BSPo4T ジョスマンことジョゼ・ンゼンゴはフランス中部シェール県ヴィエルゾン生まれのラッパー。1992年生まれで、コンゴ人とアンゴラ人の両親をもつ。2021年のEP、MYSTR J.O.$.から。玄人受けするタイプのラッパーである。
— フランス語のポップスとロック@ふつごぽん (@futsugopon_vj) April 27, 2021
Zed Yun Pavarotti – Merveille (2021) https://t.co/Hsj2oNjdnr 炭鉱の町サンテティエンヌの新しいアーバンポップシーンを代表するゼッド・ユン・パヴァロッティのデビューアルバムBeauseigne(「かわいそうに」という意味のサンテティエンヌのことばらしい)から。まさに異能である。
— フランス語のポップスとロック@ふつごぽん (@futsugopon_vj) April 28, 2021
Matt Low – Dans ma poche (2021) https://t.co/FYwbmVokPD マット・ローことマチユ・ロペーズはクレルモンフェランの出身で、ジャンルイ・ミュラとの共演作があるデラノ・オーケストラなどのギタリスト。ベルトラン・ブランを思わせる低音ヴォーカルが魅力的なフォークロック。
— フランス語のポップスとロック@ふつごぽん (@futsugopon_vj) April 29, 2021
Kekra – Dans l'dos (2021) https://t.co/ZReQZg6HRE ククラ(crackのヴェルラン)は素性がわからない覆面ラッパーとして知られている。ラッパーだと母親に知られたくないから覆面をつけているとも云っている。アーティスト名を冠したアルバムKekraから。日本のラッパーKOHHとの共演もある。
— フランス語のポップスとロック@ふつごぽん (@futsugopon_vj) April 30, 2021
Marie-Gold – Go-Getter (2021) https://t.co/63iZFRsaYo カナダの女性ラップグループ、バッド・ナイロンのメンバーだったマリーゴールドの傑作デビューアルバムRègle d'orに続く4曲入りEP、Règle deuxから。R&Bトラップというスタイルの気怠いスローナンバー。
— フランス語のポップスとロック@ふつごぽん (@futsugopon_vj) May 1, 2021
Eddy Mitchell – C'est facile https://t.co/lXKDvYRHDB ジョニー・アリデーとともにフランスのロックを代表するエディ・ミッチェルだが、音楽はジョニーよりおしゃれ。これはクロード・モワーヌ(本人)詞、ピエール・パパディアマンディス曲で、このコンビによる最初のヒット曲。1972年の映像。
— フランス語のポップスとロック@ふつごぽん (@futsugopon_vj) May 2, 2021