フランス語でcul(ケツ)は下品な単語とされていて、古くから嫌われているわ。「袋小路」のことをcul-de-sac(文字通りには「袋のケツ」)というので、この響きを嫌ったヴォルテールがimpasseと言い換えることを提案したんだって。ヴォルテールがつくったわけではないけど、18世紀にできた単語なの。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) July 26, 2021
Infusという形容詞は「もって生まれた」という意味だけど、avoir la science infuse(勉強していないのに知識がある)という言い回し以外ではあまり使われない単語ね。アダムが神から受け取った(注がれた)知識という神学用語から来ていて、ちょっと皮肉なニュアンスがあります。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) July 27, 2021
医学用語の「梗塞」をinfarctusといい、特に心筋梗塞(infarctus du myocarde)のことをこの一語によって示すことが多いわね。最後のSは発音するけど([ɛ̃faʀktys])、発音で特に注意が必要なのはAとRの順序ね。間違って*infractusと云ってしまうことが多いのよ。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) July 28, 2021
Déjeuner(昼食)が英語のbreakfastと同様にjeûne(断食)を破るという意味が元になっていることはよく知られているけれども、dîner(夕食)もdéjeunerと同じ語源をもっているということはあまり知られていないかな?つまり両方とも「朝食」の意味の単語を元にしているのに、意味がずれていったの。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) July 29, 2021
マルグリット・デュラスの『太平洋の防波堤』の中に、ces villages infestés de paludismeということばが出てくるわ。このinfesterという動詞は「はびこる」という意味で、「マラリアが猖獗を極める村」という感じね。「感染する」の意味のinfecterとは全く別の単語なので注意が必要ね。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) July 30, 2021
"Si je pouvais changer ma vie"と"si je pouvais changer de vie"は両方とも「もし人生を変えることができるとしたら」という意味だけど、前者は今ある人生に変更を加えることで、後者は人生をごっそり取り替えることなのよ。Changer deは総取り替えのときに使います。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) July 31, 2021
「偽名、ペンネーム、ハンドルネーム」のことをpseudonymeというけど、略してpseudoとよくいうわね(フランス語では語頭のPも発音する)。もちろん「名」を示す成分は-nymeの方なので変な略し方です。Pseudoの方は「似非」の意味で、pseudo bonheurのようなその場かぎりの造語によく使うわね。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) August 1, 2021
【今週の一曲】Doria – Le trajet (2021) https://t.co/a4vroVYDov
— フランス語の音楽動画@ふつごぽん (@futsugopon_vj) July 26, 2021
Phelto – Nuit noire (2021) https://t.co/VURcT53z85 フェルトはロンドン生まれの女性カラ・ダルビーのプロジェクト。フランスのラップのカヴァーを多くインターネット上に発表して注目された。テールノワールやダム・シヴィルのように、ダークな雰囲気のアーバンポップを歌う。
— フランス語の音楽動画@ふつごぽん (@futsugopon_vj) July 26, 2021
Ronisia – Dans ça (2021) https://t.co/7x6FHaNDBU ロニジア・メンデスはパリ南郊外エソンヌ県出身のカーボヴェルデ系歌手。2020年のAtterrissageのヒットで注目された。R&Bとアフロポップをミックスしたスタイルだが、カリブ風のリズムである。このクリップはレユニオン島で撮影されたものらしい。
— フランス語の音楽動画@ふつごぽん (@futsugopon_vj) July 27, 2021
SCH – Crack (2021) https://t.co/xLazCvcbD4 SCHことジュリアン・シュヴァルゼールは1993年マルセイユ生まれの人気ラッパー。架空の人物ジュリユスを主人公にした3部作JVLIVSの2作目(2021年)からの一曲。フランスのラップにもコンセプトアルバムはちゃんとあるんですよ。
— フランス語の音楽動画@ふつごぽん (@futsugopon_vj) July 28, 2021
Scylla – Mémoire vive (2021) https://t.co/pglxLETbpR ベルギーのヒップホップシーンが注目されているが、シラは1980年生まれのベテランラッパーで、以前はOPAKというグループのメンバーだった。スモーキーな声で、ダークな雰囲気をもっている。これはメランコリックな曲調の一曲である。
— フランス語の音楽動画@ふつごぽん (@futsugopon_vj) July 29, 2021
Pierre Perrin – Un clair de lune à Maubeuge (1962) https://t.co/yJqTiHbfVs ピエール・ペラン(1925-1985)が歌ったこのタンゴ調の歌は世界中で大ヒットし、本人が主演する同じ題名の映画までつくられた。この映画で主人公は日本も訪れているが、本当に日本でもヒットしたのだろうか。
— フランス語の音楽動画@ふつごぽん (@futsugopon_vj) July 30, 2021
Soumeya – Rapport consentant (2021) https://t.co/cOrwW1c4eR アルジェリア系のスメヤ・ベンセディックは南仏マルセイユ出身の女性ラッパー。以前はテニス選手で、ヤニック・ノアがつくった団体Fête le murに関わっていたようだ。非常に生真面目なラップである。
— フランス語の音楽動画@ふつごぽん (@futsugopon_vj) July 31, 2021
Alain Souchon – Sous les jupes des filles (1993) https://t.co/qmgpllp5ra Foule sentimentaleを初めとする多くのヒット曲を産んだアルバムC'est déjà çaの収録曲で、この歌もヒットした。スーション自身の作曲だが、珍しくレゲエである。
— フランス語の音楽動画@ふつごぽん (@futsugopon_vj) August 1, 2021