Onという不定代名詞は主語としてしか用いられず、基本的に単数扱いだけれども(On est parti)、意味によって性数一致させることも可能よ(On est partis)。このような意味による性数一致のことをシレプシス(syllepse)と云います。シレプシスが可能な単語はそれほど多くないので気をつけましょう。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) January 31, 2022
Tout le mondeは単数扱いなので、「みんな出発した」はTout le monde est partiになるわよ。これはbeaucoup de mondeについても同様で、「大勢の人がいる」はBeaucoup de monde est làになります。もしここで使っているのがmondesなら複数扱いだろうけど、「たくさんの世界」の意味になるわね。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) February 1, 2022
Il ne sait pas mentir quand il le fautは「あの男は嘘をつかないといけないときにも嘘がつけない」という意味で、Il sait ne pas mentir quand il le fautは「必要があるときには嘘をつかないでいられる」ということね。準助動詞と不定詞のどちらを否定するかで意味が全く別になるのよ。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) February 2, 2022
「コーヒーブレイク」のことをフランス語では省略的にla pause caféということが多いわね。トレデュニオンをつけたpause-café(女性名詞)が今はよく用いられます。もとはpause pour prendre le caféということなので、複数形はpauses-cafésではなくてpauses-caféになるわよ。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) February 3, 2022
Se permettreは「自らに許す」という意味で、このseは間接目的補語に当たるので、Elle s'est permis de me tutoyerのような場合に過去分詞は不変化よ。それでももちろん直接目的語が左側に来たとき、過去分詞はこれに性数一致するわよ(la familiarité qu'il s'est permise à mon égard)。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) February 4, 2022
イランはl'Iran(男性名詞)で、その形容詞はiranienだけど、旧名ペルシアはla Perseよ。ペルシアの形容詞にはpersanとperseがあり、大まかに云うと前者がイスラム化以後のペルシア、後者が古代ペルシアについて用いられるのよ。ペルシア猫はchat persanで、ペルシア語はle persan(男性名詞)です。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) February 5, 2022
Personneは女性名詞だけど、不定代名詞としては中性(男性扱い)よ。「完璧な人は誰もいない」はPersonne n'est parfaitといい、Aucune personne n'est parfaiteというでしょうね。19世紀のリトレの辞書にはPersonne n'était plus belle que Cléopâtreとあるけど、現代語ではbeauになるでしょう。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) February 6, 2022
【今週の一曲】Jazzy Bazz – Panorama ft. Alpha Wann (2022) https://t.co/b1h5bWB3pY
— フランス語の音楽動画@ふつごぽん (@futsugopon_vj) January 31, 2022
La Fève – Mauvais payeur (2021) https://t.co/SMSkvby7hA ラ・フェーヴ(空豆)はパリ郊外の町フォントネースーボワ出身のラッパー。ラップのニューウェイヴを自称している。これはミックステープErrrからのシングル曲で、ピアノやストリングスを用いたメローなバックトラックが今風である。
— フランス語の音楽動画@ふつごぽん (@futsugopon_vj) January 31, 2022
Visiteurs modèles – Le grand départ (1987) https://t.co/nXtzMaXum8 ヴィジトゥール・モデルは南仏アヴィニョン出身のニューウェイヴグループ。これは87年のテレビ映像で、この曲は2009年の再結成アルバムの題名になっている。OMDあたりの影響を強く感じさせるシンセポップ。
— フランス語の音楽動画@ふつごぽん (@futsugopon_vj) February 1, 2022
Francky Vincent & Alkpote – Éteins la lumière (2022) https://t.co/w1ErQiqOfP 1991年のお下品な大ヒット曲Fruits de la passionで知られる1956年グアドループ生まれの歌手フランキー・ヴァンサンと、21世紀のお下劣を代表する1981年生まれのラッパー、アルカポットの共演曲。ズーク歌謡である。
— フランス語の音楽動画@ふつごぽん (@futsugopon_vj) February 2, 2022
Les Lignes droites – Mickey Mickey (2021) https://t.co/wBHnY7AKoa レ・リーニュ・ドロワット(直線)は2013年にパリで結成された五人組ロックグループ。執拗な反復を基調としたシンセポップで、ドイツのクラウトロックの影響を感じさせる。人を喰ったそこはかとないユーモアが楽しい。♡
— フランス語の音楽動画@ふつごぽん (@futsugopon_vj) February 3, 2022
Karim Ouellet – L'amour (2012) https://t.co/4Is4CadgXu カリム・ウェレットは1984年ダカール生まれで、ケベックで活動していたミュージシャン。ソウル、フォーク、エレクトロなどさまざまな要素をもつポップスをやっていた。セカンドアルバムFox収録の最初の大ヒット曲。2022年に37歳で死去。
— フランス語の音楽動画@ふつごぽん (@futsugopon_vj) February 4, 2022
Jérôme Minière – Le son du temps qui nous dépasse (2022) https://t.co/ppaTvLANQ3 1972年オルレアン生まれでモントリオールで活動するジェローム・ミニエールのEPのタイトル曲。「僕たちを追い抜いていく時代のサウンド」という題名だが、90年代を思わせる繊細な感覚のギターポップだ。♡
— フランス語の音楽動画@ふつごぽん (@futsugopon_vj) February 7, 2022
Céline Dion & Garou – Sous le vent (2001) https://t.co/y9saXkLOIm ケベックの声が大きな男女のスター、セリーヌ・ディオンとガルーのデュエットによるバラード曲。カナダ以上にフランスで大ヒットした。2002年のヴィクトワール賞で年間ベストソング賞を受賞している。
— フランス語の音楽動画@ふつごぽん (@futsugopon_vj) February 6, 2022