不定形容詞plusieursは複数形だけで用いられるけれど、女性名詞の前に置いても形が変わらないことに注意が必要ね。この単語はsupérieurやintérieurなどと同様に、ラテン語形容詞の比較級が語源で、この比較級は男女同形だったの。どういうわけかplusieursだけがこの男女同形という特質を保ったのよ。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) February 21, 2022
大作家シャトーブリアンの『墓の彼方からの回想』の中にUn sentiment profond de regret a poigné mon cœurという文が出てくるそうよ。「深い後悔の念が私の胸を締めつけた」という意味だと思われるけど、実はpoignerという動詞は存在しないの。Poindreと混同したらしいのよ。弘法にも筆の誤りね。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) February 22, 2022
セミコロン(point-virgule)はあまり使われることがなく、かっこつけたつもりで使っても端から見たら恥ずかしいだけなので使わない方がいいけど、条件の箇条書きなどの場合、それぞれの箇条の最後にこの記号を使うのは正当な用法よ。契約書や公文書などでよく見かける用法です。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) February 23, 2022
副詞としてのpointはpasと同様にneとともに使う否定の副詞だけれども、古風な単語であって現代においては用いられないわよ。とはいえモーセの十戒の中の「汝殺すなかれ」はTu ne tueras pointと云うのが普通ね。辞書には文章語と書いてあるけど、不注意に使うと滑稽な印象を与えかねません。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) February 24, 2022
On se serre la main(握手しましょう)のla mainが複数形ではなくて単数形であることを不思議に思う人がいるかもしれないけど、お互いに手を一本ずつ差し出すものと考えると納得がいくわね。「握手」の意味の名詞句poignée de mainもmainを単数形で書くのが正しいとされているわ。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) February 25, 2022
男性名詞pôleには「北極(pôle Nord)」などに使う「極」の意味の他に「拠点」の意味があり、Pôle emploiはこの用法ね。これは2008年につくられた行政機関で公共職業安定所に当たり、1958年設立のANPE(国立雇用局)とASSEDIC(商工業雇用協会)を統合したものよ。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) February 26, 2022
NATO(北大西洋条約機構)のことをフランス語ではOTAN(Organisation du traité de l'Atlantique Nord)と呼ぶわよ。フランスは創設当時からの加盟国だけど、1966年にドゴールが独自路線によって軍事機構から脱退し、復帰したのは2008年のことよ。「アメリカ人」と呼ばれたサルコジの仕業ね。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) February 27, 2022
【今週の一曲】La Femme – Je plane (2022) https://t.co/gOUFPwvw9E
— フランス語の音楽動画@ふつごぽん (@futsugopon_vj) February 21, 2022
EZ3kiel – La mémoire du feu (2022) https://t.co/RbSnh8CyZr エゼキエルは1998年にアルバムデビューしたトゥール出身のグループ。ダブからポストロックに音楽性を変えてきた。ヴィジュアルを重視したグループで、演出担当のメンバーがいる。コンセプトアルバムLa mémoire du feuから。
— フランス語の音楽動画@ふつごぽん (@futsugopon_vj) February 21, 2022
Sampan – Dernier matin d'Asie (1987) https://t.co/O0XNqhg2CL 80年代のチャリティーソングブームの中から生まれた一曲で、ベトナムのボートピープル救済のためにつくられた歌。曲はしょぼいが、キャロル・ロールとルイス・フューレー、ラフェール・ルイス・トリオなどが出ているのが珍しい。
— フランス語の音楽動画@ふつごぽん (@futsugopon_vj) February 22, 2022
Pain-Noir – Dix ans plus tôt (2020) https://t.co/RKaqwa1qhA オーヴェルニュ地方で教師をしているというフォーク歌手、フランソワレジス・クロワジエのソロプロジェクト、パンノワール。「十年前はこうではなかった」と歌うエコロジー的な歌。単純な構成の歌だが胸を打つ。♡
— フランス語の音楽動画@ふつごぽん (@futsugopon_vj) February 23, 2022
chien noir – Histoire vraie (2021) https://t.co/BB7CW3paG5 シアン・ノワール(頭文字は小文字)はボルドー出身のミュージシャン、ジャン・グリイェの別名。この歌が通販業者のコマーシャルに使われて注目され、2022年のヴィクトワール賞の新人賞にノミネートされた。ピアノの弾き語り。
— フランス語の音楽動画@ふつごぽん (@futsugopon_vj) February 24, 2022
Marie Léonor – Les jardins de Tokyo (1983) https://t.co/mKj6SUvirm マリー・レオノールは1955年生まれの歌手で、この「東京の庭園」という歌が少し流行ったらしいが、87年で歌手活動をやめている。当時のピコピコしたテクノポップで、泡沫好きなら気に入るかも。テレビ映像。
— フランス語の音楽動画@ふつごぽん (@futsugopon_vj) February 25, 2022
Gontard – Le plein de super (2021) https://t.co/gheSlZ0dGe ゴンタールは箱庭ポップスのシュヴァルレックスのレミ・ポンセのお兄さん、ニコラ・ポンセのソロプロジェクト。トークオーヴァースタイルの不穏な歌が多かったが、これはこれまでに比べるとかなりポップな歌ものである。
— フランス語の音楽動画@ふつごぽん (@futsugopon_vj) February 26, 2022
Oxmo Puccino – Mama Lova (1997) https://t.co/R3TIRhbSKf 1974年マリ生まれの良心的ラッパー、オクスモ・プッチーノの最初のヒット曲で、マルセイユの人気ラップグループ、IAMのメンバー、ケオプスがプロデュースしたコンピレーションSad Hillに収録された。この時代ならではのスムーズなサウンド。
— フランス語の音楽動画@ふつごぽん (@futsugopon_vj) February 27, 2022