J'ai le seumはJ'ai la haineの意味で使う俗語的な口語表現で、このseumはマグレブのアラビア語から来た単語で、原義は「毒」だそうよ。意味合いとしては「憎んでいる」というよりも「むかつく」、「腹が立つ」、「我慢ならない」の意味。2010年代からよく使われるようになったようね。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) February 28, 2022
古代ギリシアの都市国家ポリスとpolice(警察)には語源上のつながりがあり、politique(政治)も語源が共通するわよ。この系列の形容詞policéは「文明化された」という意味で、poli(礼儀正しい)と意味が似ているけれど、後者はpolir(磨く)という動詞から来たもので、語源的には無縁なのよ。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) March 1, 2022
皮をむかずに調理したじゃがいものことをpomme de terre en robe de chambreというわよ。「部屋着姿のじゃがいも」というちょっとしゃれた表現ね。それでもこれをen robe des champs(畑のドレスを着た)に変えた表現も見るわね。後者の方が新しいもので、間違いと考える人もいるのよ。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) March 2, 2022
J'ai une carieは「私は虫歯が一本ある」という意味で、日常語としてのcarieは「虫歯」を意味するけれど、この単語をよく見ると医学用語としては「カリエス」の意味であることが想像できるわね。本来「虫歯」はcarie dentaireだけど日常語では省略しているの。「脊椎カリエス」はcarie vertébrale。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) March 3, 2022
「やまあらし」のことをporc-épicというわね。発音はCをリエゾンした[pɔʀkepik]。前の要素porcは「豚」で、後ろの要素épicは本来épine(とげ)のはずだけど、「ちくちくする」の意味の動詞piquerの影響で形が変わったの。複数形はporcs-épicsだけど、Sの介在にもかかわらず発音は変わりません。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) March 4, 2022
社会保険(sécurité sociale)関係の文書でayant droitという単語を見ることがあり、保険適用の権利をもつ者ということだけど、日本語では「被扶養者」に当たるものよ。複数形はayants droitです。動詞avoirの現在分詞が名詞化したもので、男性名詞よ。動詞としての機能を残した名詞ね。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) March 5, 2022
「できるだけ早く」をフランス語ではdès que possibleとかle plus tôt possibleとかいうことができるわね。後者の最上級+possibleという言い方は「ありうる限り最上の」という意味で頻繁に使われるものです。C'est une des meilleures solutions possibles.(ありうる限り最良の解決法の一つ)
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) March 6, 2022
【今週の一曲】Benjamin Epps – Dans le way (2022) https://t.co/R6wPC7r5qm
— フランス語の音楽動画@ふつごぽん (@futsugopon_vj) February 28, 2022
Baptiste W. Hamon & Barbagallo – J'écoute l'eau (2021) https://t.co/DiS6P6YNir フランスのアメリカーナを代表するバティスト・W・アモンと元アクアセルジュでテイム・インパラのドラマーであるジュリアン・バルバガロが共演した7曲入りミニアルバムBarbaghamonから。♡
— フランス語の音楽動画@ふつごぽん (@futsugopon_vj) February 28, 2022
René Simard – Ma petite Japonaise (1974) https://t.co/kgQj2ArEU3 1961年ケベック生まれのルネ・シマールは70年代に子供歌手として人気があり、日本語の歌も歌った。これはリフレインが日本語交じりの歌。後にセリーヌ・ディオンの夫になるルネ・アンジェリルがマネージャーだった。
— フランス語の音楽動画@ふつごぽん (@futsugopon_vj) March 1, 2022
Vendredi sur mer – Le lac (2022) https://t.co/AUms8Rk04u ヴァンドルディ・スュル・メールは1995年ジュネーヴ生まれのミュージシャン、写真家のシャルリーヌ・ミニョのソロプロジェクト。この「湖」という曲が先行曲であるセカンドアルバムはMétamorphose(変身)と題されている。
— フランス語の音楽動画@ふつごぽん (@futsugopon_vj) March 2, 2022
Temenik Electric – Manich Maleik (2022) https://t.co/AVq9ysg1A0 テメニック・エレクトリックはメディ・アジェリを中心としたマルセイユの5人組グループ。サードアルバムLittle Hammamから。エレクトロ要素が強いオリエンタルなロックで、アラビア語とフランス語で歌われる。とてもよい。♡
— フランス語の音楽動画@ふつごぽん (@futsugopon_vj) March 3, 2022
Les Frères Misère – Je n'ai pas (1996) https://t.co/R8lW7CGl5B エイズで亡くなったシンガーソングライター、マノ・ソロ(1963-2010)が中心のグループ、レ・フレール・ミゼールの唯一のアルバムから。ソロ作よりも激しいロックだが、悲しみをたたえたマノ・ソロのヴォーカルがやはり素晴らしい。
— フランス語の音楽動画@ふつごぽん (@futsugopon_vj) March 4, 2022
Arlt – Oh bagnole (2022) https://t.co/HqbOYao4cY エロイーズ・ドカーズとシング・シングの男女デュオであるアルルトの6枚目のアルバムTurntableから。歪んだ感覚のアヴァンギャルドなフォークを歌うグループだが、この曲は案外ポップな響きだ。とはいえ一癖も二癖もある楽曲である。♡
— フランス語の音楽動画@ふつごぽん (@futsugopon_vj) March 5, 2022
Fonky Family – Art de rue (2001) https://t.co/GVf8JEX6oI フランスのいわゆるラップ黄金期に活動した人気グループ、フォンキー・ファミリーのセカンドアルバムのタイトル曲。ロックウェルの1984年のヒット曲Somebody's Watching Meのサンプリングを用いている。
— フランス語の音楽動画@ふつごぽん (@futsugopon_vj) March 6, 2022