Que je sacheという表現は「私の知る限りでは」という意味で、主に否定文に使うわよ。Mallarmé, que je sache, n'était pas mallarméen.(マラルメは私の知る限りではマラルメ主義者ではなかった。) Je ne sache pas que ce travail ait paruは「私の知る限りこの著作は世に出ていない」という意味。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) May 23, 2022
Saufはexceptéと同様「~を除いて」という意味の前置詞としてよく用いるけれど(Tout le monde est là sauf mon frère)、形容詞としては特にsain et sauf(無事に)という成句でよく使うわよ。女性形はsaine et sauveになります。また、L'honneur est saufは「名誉は無傷のまま保たれた」という意味。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) May 24, 2022
「救う」という意味の動詞sauverの派生語で「救う人」という意味の名詞にはsauveurとsauveteurがあるけど、前者は宗教的・精神的な意味が強く、後者は具体的な救助・救命活動に関わる人を意味するのよ。「君は命の恩人だよ」はTu es mon sauveurといいます。いずれも女性形をもたない単語。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) May 25, 2022
「科学者」を意味する名詞はフランス語で男女同形のscientifiqueで、これは「科学的な」という意味の形容詞にもなるわよ。英語で「科学者」はscientistだけど、フランス語のscientisteは、科学で何でも解決できるとする「科学万能論者」であって、軽蔑的なニュアンスを伴うことばです。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) May 26, 2022
英国の経済学者ケインズ(Keynes)の名前からできた形容詞はkeynésienで、発音は[kenezjɛ̃](あるいは[kɛnezjɛ̃])になるわよ。「ケインズ主義」はkeynésianismeね。人名の読み方は[kɛnz]でいいと思う。ここで現れるアクサンテギュはArles(アルル)→arlésienなどに倣ったものかもしれないわ。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) May 27, 2022
「世紀(siècle)」の派生語の形容詞にはséculaireとséculierがあるわよ。前者は「一世紀に一度の」あるいは「一世紀以上古い」という意味で、後者は「世俗の、在俗の」という宗教的な意味をもっているの。後者の対義語はrégulierで、この場合は規則(règle)に従う「修道会に属する」という意味なのよ。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) May 28, 2022
「乾いた、辛口の」という意味の形容詞secは女性形がsècheで、ここから生まれた副詞はsèchementになるわよ。それでもsecもこの形で副詞として使うことがあり、boire secは「酒を割らずに飲む」あるいは「大酒を飲む」の意味になり、Il pleut secは「大雨が降る」という意味になるわよ。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) May 29, 2022
【今週の一曲】Baptiste W. Hamon – Dorothée (2022) https://t.co/g1AAue0YKz
— フランス語の音楽動画@ふつごぽん (@futsugopon_vj) May 23, 2022
Benjamin Epps – Dans le way (2022) https://t.co/R6wPC7r5qm バンジャマン・エプスことケスタット・エペンビアは1996年リーブルヴィル生まれのガボン人ピグミーのラッパー。EP、Vous n'êtes pas contents ? Triplé !から。フランス一のラッパーを自称している。
— フランス語の音楽動画@ふつごぽん (@futsugopon_vj) May 23, 2022
1995 – La suite (2012) https://t.co/p0EawAQI61 アルファ・ワン、ネクフー、スニージーなどを擁したラップグループ、1995が2012年に発表したセカンドEPのタイトル曲。米国のサックス奏者、スタンリー・タレンタインのPieces of Dreamsのサンプリングをフィーチュアした高揚感がある明るい曲。
— フランス語の音楽動画@ふつごぽん (@futsugopon_vj) May 24, 2022
Gaëtan Roussel – La colère (2021) https://t.co/WzR0n0VGgr 1972年南仏ロデーズ生まれのガエタン・ルーセルは人気ロックグループ、ルイーズ・アタックのヴォーカリストで、これは2021年発表の4枚目のソロアルバムEst-ce que tu sais ?の収録曲。カド・メラドがクリップに出演している。
— フランス語の音楽動画@ふつごぽん (@futsugopon_vj) May 25, 2022
Eesah Yasuke – Mythologie (2022) https://t.co/1HfZFWSjse イサ・ヤスケは北フランス、ルーベー生まれのラッパー。織田信長に仕えたモザンビーク人、弥助の名前を名乗っているが女性である。ファーストEP、Cadavre exquisに続くプロジェクト、Triptikから。メランコリーを感じさせるラップだ。
— フランス語の音楽動画@ふつごぽん (@futsugopon_vj) May 26, 2022
Les Little – Ressens le son (1991) https://t.co/jq2QpvRkNz レ・リトルはフランスのヒップホップ初期のグループで、スュリー・B・ワックスがメンバーだった。これはマヌ・ディバンゴのサックスをフィーチュアしたシングル曲で、1992年の唯一のアルバムLes Vraisに収録された。ピースフルな雰囲気。
— フランス語の音楽動画@ふつごぽん (@futsugopon_vj) May 27, 2022
La Pietà – L'indécise (2022) https://t.co/VbsG88Aybo ラ・ピエタことヴィルジニー・ヌーリははスラムやスポークンワードを得意とする歌手だが、普通にメロディーがある歌も歌う。これはその個性を歌った「はっきりしない女」という歌。セカンドアルバムL'innamorataの先行曲。♡
— フランス語の音楽動画@ふつごぽん (@futsugopon_vj) May 28, 2022
Dalida – Il venait d'avoir 18 ans (1974) https://t.co/R5wzatAxu2 エジプト生まれのイタリア系フランス人歌手ダリダ(1933-1987)のヒット曲で、Gigi l'AmorosoのB面として発表された。成熟した女性と18歳の青年の間の恋愛を描いた歌である。これは2020年に発表された公式クリップ。
— フランス語の音楽動画@ふつごぽん (@futsugopon_vj) May 29, 2022