わりと知られていないのかもしれないけど、voilàやvoiciという品詞の分類が難しい単語は、動詞voirの命令形voi(s)と場所を示す副詞làとciが組み合わされたものが元になっているのよ。「そこを見ろ」、「ここを見ろ」ということね。Me voilàやEn voilà unなどには動詞の用法の名残が見られるわ。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) July 11, 2022
近くにあるものを指し示すのはvoici、相対的に遠くにあるものを指し示すのがvoilàと云うのが原則的な区別だけど、実際にはvoilàの方がvoiciに代わって広く用いられるわね。ただし、Voici mes argumentsは「私の言い分は以下の通り」で、Voilà mes argumentsは「以上の通り」という区別があるわよ。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) July 12, 2022
動詞voirが「見る」という意味を失って準助動詞のように使われることがあるわよ。たとえばJe voudrais qu'il parte(彼が出発することを私は望む)をJe voudrais le voir partirと言い換えることができます。この場合、voirを「見る」と訳す必要はないのよ。Se voirも準助動詞的に用いられるわ。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) July 13, 2022
「見る」という意味の動詞voirの不定詞の同音異義語に副詞voireがあるわね。通常コンマに続いて、直前のことばを強調するときに使います。語源はvraiと近いようね。Mêmeを付け加えたvoire mêmeは本来冗語法だけど広く用いられます。Des mois, voire des années(何ヶ月も、それどころか何年も)
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) July 14, 2022
「声」を意味するvoixと「道」を意味するvoieは同音異義語だけど、両方とも女性名詞なので、混同しないように特に気をつけたいわね。このvoieは実際の道路を意味することがあまりないけど、南仏には通りの名前として残っているわよ。La Voie lactéeは英語のMilky Wayと同じもので、「天の川」のこと。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) July 15, 2022
所有形容詞notreとvotreの複数形はそれぞれnosとvosだけど、所有代名詞nôtreとvôtreの複数形はそれぞれnôtresとvôtresよ。所有代名詞のアクサンシルコンフレクスがついたOは狭く長くなります。Nous les faisons nôtresは「私たちはそれらを自分のものにする」で、この場合は形容詞的用法。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) July 16, 2022
動詞vouloirの命令形には二系統あり、veuille、veuillons、veuillezとveux、voulons、voulezの両方が使われるのよ。後者は特に否定の命令文でよく用いられ、Ne m'en veux pas(私のことを恨みに思わないで)などのよく耳にすることばがあります。一人称複数の命令形veuillonsの使用はきわめて稀ね。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) July 17, 2022
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— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) July 17, 2022
フランス語入門とA2の授業は始まったばかりなので、興味がある方は早めにお問い合わせください。二つあるA2は同内容で、火曜日は来週開講、土曜日は既に多少進んでいます。いずれも一回90分、月に4回で12,000円(税込)。 https://t.co/gS3bM5vHtx
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) July 17, 2022
【今週の一曲】IAM – Du rêve dans les veines (2021) https://t.co/zo648rkPvR
— フランス語の音楽動画@ふつごぽん (@futsugopon_vj) July 11, 2022
Coline Rio – Horizon (2022) https://t.co/ohxKr1i0yY コリーヌ・リオは大西洋岸の町ナントのグループ、イヌイットのヴォーカリストでシンガーソングライター。ソロEP、Lourd et délicatから。イヌイットの歌は英語だが、ソロではフランス語で歌っている。さほど個性的ではないが、繊細な感覚だ。
— フランス語の音楽動画@ふつごぽん (@futsugopon_vj) July 11, 2022
Brussels Sound Revolution – Qui ? (1989) https://t.co/cymFM4ML4a ベルギーの首相経験者ポール・ヴァンデンブイナンツ(VDB)の誘拐事件の後に本人が開いた会見の音声をサンプリングしたノヴェルティーソング。当時ニュービートと呼ばれたハウスサウンドである。ものすごいしょぼさが味わい深い。
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Kery James – Marianne (2022) https://t.co/GECHOpbqcv フランスヒップホップ界の良識派ラッパーの第一人者、ケリー・ジェームスが、極右に支配された近未来のフランスを歌った歌。特に極右の大統領候補、エリック・ゼムールがフランス風名前の義務化を提案したことに着想を得ている。
— フランス語の音楽動画@ふつごぽん (@futsugopon_vj) July 13, 2022
Gérald Toto – Man la ti la mwen (2022) https://t.co/tEhQts4GN1 ジェラルド・トトは1967年にパリ郊外のサンクルーに生まれたミュージシャン。リシャール・ボナ、ロクア・カンザとのトリオでの活動でも知られる。これはクレオール語の歌で、ヴァンサン・セガールのチェロだけを従えた弾き語り。
— フランス語の音楽動画@ふつごぽん (@futsugopon_vj) July 14, 2022
Corsu Mezu Mezu – Terra corsa (2022) https://t.co/YZo5tzgUpz パトリック・フィオリがさまざまなゲストを迎えてコルスの歌を歌うプロジェクト、コルス・メズ・メズの第二作目アルバムから、パトリック・ブリュエル、フロラン・パニー、ジャンシャルル・パピをフィーチュアした歌。
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Baptiste W. Hamon – Dorothée (2022) https://t.co/g1AAudJnlZ バティスト・W・アモンは1986年生まれのシンガーソングライターで、フランスのアメリカーナを代表するミュージシャン。サードアルバムJusqu'à la lumièreは英国ブリストル録音で、ジョン・パリッシュがプロデュース。
— フランス語の音楽動画@ふつごぽん (@futsugopon_vj) July 16, 2022
Les Calamités – Toutes les nuits (1984) https://t.co/nbYtuHDHQY レ・カラミテは80年代に活動した女性三人、男性一人のニューウェイヴグループ。ガレージっぽい雰囲気だが、軽いポップさがよかった。アルバムを一枚だけ残して解散したが、1987に再結成して出したシングルVélomoteurがヒットした。
— フランス語の音楽動画@ふつごぽん (@futsugopon_vj) July 17, 2022