一種の仏製英語に、音楽のベストアルバムなどを意味するbest ofがあるわよ。男性名詞扱いで、un bestじゃなくてun best ofというの。だから「ジョニー・アリデーのベストアルバム」というときにはun best of de Johnny Hallydayという風にofとdeが並ぶ変な形になるわね。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) August 17, 2020
Choisir entre la peste et le choléraは「ペストとコレラのどちらかを選ぶ」、つまり「究極の選択をする(どちらも選びたくないが、どちらかを選ばなければならない状況に居合わせる)」ということね。Choléraは男性名詞だけど、女性名詞のcolère(怒り)と同じ語源をもつ二重語よ。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) August 18, 2020
Dis-moi qui tu fréquentes, je te dirai qui tu esは古いことわざで、「誰と付き合っているかによって人となりが決まる」、つまり「朱に交われば赤くなる」に近い意味のことばね。ブリヤサヴァランのDis-moi ce que tu manges, je te dirai qui tu esはこのことわざの数多いもじりの一つね。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) August 19, 2020
かわいらしい子供についてC'est un angeと云うことができるけど、これは男の子でも女の子でも同じで、女の子だからといってC'est une angeとは云わないわよ。作家が女性名詞として使った例がないわけではないけれど、それはあくまで例外的ね。一方enfantは語末にEをつけずに女性名詞になれます。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) August 20, 2020
野球は英語から来た単語でbase(-)ballだけど、発音は[bɛzboːl]になってSが濁るわね。バットはbatte de baseballで、batteの語源は動詞battreと共通するけど、英語のbatと語源が共通するのかどうかははっきりしないわ。野球が盛んではないフランスでは、合法的に買える凶器のイメージがあるわね。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) August 21, 2020
モーリシャスという国のことはMauriceといい、定冠詞がつかないわよ。主島のモーリシャス島はîle Mauriceで、古くはîle de Franceと呼ばれていたわ。18世紀中の約百年の間フランス領で、ナポレオン時代に英国領になり、1968年に独立したけど、今もフランス語が第二言語として広く使われているの。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) August 22, 2020
Châtimentは「罰」という意味の名詞で、châtierはそれほど使われないけれども「罰する」という意味の動詞よ。一方le français châtiéは「(言葉を選んだ)正確なフランス語」という意味になるわね。この動詞の語源はchaste(純潔な)と通じていて、「規則に従わせる」というニュアンスがあるわ。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) August 23, 2020
【今週の一曲】Zinée – Personne (2020) https://t.co/wklW2bJdYA
— フランス語のポップスとロック@ふつごぽん (@futsugopon_vj) August 17, 2020
Nirman – Sur le balcon de mon cœur (2020) https://t.co/2lA80nqGMZ ディミトリー・ニルマンは1985年トゥールーズ生まれのロシア系男性シンガーソングライター。2017年にフランシス・カブレルに見出されてデビューした。この曲は優れたメロディーセンスが際立っている。
— フランス語のポップスとロック@ふつごぽん (@futsugopon_vj) August 17, 2020
Camera Silens – La réalité (1985) https://t.co/aNJbpxhKLy 1980年代にボルドーで活動したパンクバンドで、オイパンクの影響が感じられる。ヴォーカリストのジル・ベルタンは1988年に警備会社を襲撃し、約30年間の逃亡生活の後にフランスに戻って有罪判決を受けたが、2019年に亡くなった。
— フランス語のポップスとロック@ふつごぽん (@futsugopon_vj) August 18, 2020
Süeür – Ridé tout Paris (2020) https://t.co/5rUawvOtkj スュウールは男性3人組グループで、ロックとラップを融合させた音楽を演奏する。90年代ぐらいにはロックの音にラップを乗せたものだが、それとは違う新段階の融合の仕方で、ロックファンにもラップファンにも邪道扱いされそうなところがよい。
— フランス語のポップスとロック@ふつごぽん (@futsugopon_vj) August 19, 2020
Laylow – Megatron (2020) https://t.co/GxEvKKTkdW レイローことジェレミー・ラルーは南仏トゥールーズ出身のラッパー(1993年生まれ)。2013年デビューだが、2020年にファーストアルバムTrinityを出した。フランスのラップの類型にあてはまらない、とらえどころのないフローが特徴的だ。
— フランス語のポップスとロック@ふつごぽん (@futsugopon_vj) August 20, 2020
Magali – Bisous, bisous, gentil Bisounours (1987) https://t.co/oOgz6LFLio 1980年代に日本以外で流行ったケアベアのぬいぐるみを主人公にしたアニメのテーマ曲。寝る前にキスをすると悪夢を見ないで済むと歌っていますが、こんな歌を聴くと逆に悪夢にうなされそうですね。
— フランス語のポップスとロック@ふつごぽん (@futsugopon_vj) August 21, 2020
Louane – Donne-moi ton cœur (2020) https://t.co/R41XJJ2eQ5 1996年生まれの人気歌手ルアーヌの3年ぶりサードアルバムの先行曲で、ベルギーのラッパー、ダムソーの詞曲によるもの。最近のフランスのポップスの流れに乗ったものではあるが、人気歌手が不自然に流行を取り入れたという感じではない。
— フランス語のポップスとロック@ふつごぽん (@futsugopon_vj) August 22, 2020
Alain Souchon – La vie ne vaut rien (2002) https://t.co/MDZuzN35au 1944年カサブランカ生まれのアラン・スーションは70年代から高い人気を保っている歌手。「人生そのものには何の価値もないが、一個の人間の人生よりも価値があるものはない」というマルローのことばを多少変えて引用した歌。
— フランス語のポップスとロック@ふつごぽん (@futsugopon_vj) August 23, 2020