Hypocriteは「偽善者」の意味で、Hippocrateは医学の祖と呼ばれる古代ギリシアの医師ヒポクラテスのことよ。耳で聞くと似ているけど、綴りはかなり違うわね。これと直接の関係はない話だけど、hypo-もhippo-もギリシア語由来の接頭辞で、前者は「下位」(hyper-の反対)、後者は「馬」の意味よ。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) July 12, 2021
フランス語でトランプ(jeux de cartes)の「切り札」のことをatoutといい、比喩的に「強み」の意味でもよく使うわよ(Son physique est son meilleur atout pour réussir dans le cinéma)。語源的にはà toutで、ちょっと理解が難しいけれど、「全部とれる」ということから来ているのかしら。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) July 13, 2021
「鳥類学」のことをornithologieということからわかるように、ornitho-という造語成分は「鳥」を意味するわよ。それでもornithorynque(男性名詞)は哺乳類の動物「カモノハシ」の意味で、後半の-rynqueの方は「鼻、くちばし」を意味するようよ。「鳥のくちばし」という名前なのね。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) July 14, 2021
「気をつけ」という号令はGarde à vous !というわよ。このgardeを動詞garderの命令形だとするとvousとのバランスがとれないけど、これは名詞で、Prenez garde à vousから来ているようね。まさに「気をつけろ」という意味よ。Garde-à-vous(気をつけの姿勢)は無変化の男性名詞。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) July 15, 2021
Sans changer un iotaはギリシア文字でいちばん小さな「イオタ(ι)一文字すら変えずに」ということで、「原文に忠実に、文字通りに」という意味ね。これはマタイ福音書5章18節「誠に汝らに告ぐ、天地の過ぎ往かぬうちに、律法の一点、一画も廃ることなく、悉く全うせらるべし」から来た表現よ。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) July 16, 2021
CR、DR、GR、PR、CL、GL、PLなどの(子音)+(RあるいはL)の子音の連なりは密接に結びつくので、févrierのような単語はfé·vri·erという音節構造になり、féにはアクサンテギュが必要になるわね。日本人はよくこの二つの子音の間に軽い母音を入れがちなので、そうならないように気をつけましょう。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) July 17, 2021
多人数が集まる場所への携行をマクロン政権が義務づけることにした「ワクチンパスポート」はフランス語でpass sanitaireと呼ばれているわね。ここで気になるのはこのpassという男性名詞で、英語から来た単語だけど、これまでは公共交通機関や美術館などの定期券的なものについて使われていたようね。
— ふつごぽん(フランス語の豆知識) (@futsugopon) July 18, 2021
【今週の一曲】Keny Arkana – Comme un aimant (2021) https://t.co/V9B5mQaj5F
— フランス語の音楽動画@ふつごぽん (@futsugopon_vj) July 12, 2021
Gatien – Matéo rit de l'amour (2021) https://t.co/Il0bepJ6mk ガシアンはトゥールーズのミュージシャンで、これまでグループのメンバーとして活動していたが、今回Moi tout seul(僕だけ)というソロEPを出した。前半はローファイフォークだが、後半は簡素なエレクトロポップに変わる。
— フランス語の音楽動画@ふつごぽん (@futsugopon_vj) July 12, 2021
Geeeko – Noche (2020) https://t.co/O6q2kfQisc ブリュッセルのラップシーンが最近注目されているが、ギーコはその中で活動している一人。広がりがあるサウンドのバックトラックはビートメイカー、チュキ・ビーツによるもの。ただ聞いていると何を歌っているのかよくわからないが、字幕がついている。
— フランス語の音楽動画@ふつごぽん (@futsugopon_vj) July 13, 2021
Danakil – Ensemble (2021) https://t.co/28X5BsL4H4 2001年結成のレゲエバンド、ダナキルが結成20執念を記念してキャリアを振り返った歌。社会派の熱いグループだが、これは洗練された音のノスタルジックな曲である。2021年のアルバムRien ne se taitからの先行曲。
— フランス語の音楽動画@ふつごぽん (@futsugopon_vj) July 14, 2021
Lili Cros et Thierry Chazelle – Je me fais des films (2021) https://t.co/aUkVh1sreC リリ・クロス&ティエリー・シャゼルという男女デュオのアルバムHip ! Hip ! Hip !から、歌詞の一行ごとに映画の題名を引用する楽しい歌。小劇場系の音楽。
— フランス語の音楽動画@ふつごぽん (@futsugopon_vj) July 15, 2021
Noam – Goldorak (1978) https://t.co/7heDW5l3fV 永井豪原作のアニメ『UFOロボグレンダイザー』がフランスで放映されたときの主題歌で、なんてことない歌だが大ヒットした。ノアム・カニエルは1962年テルアビブ生まれのイスラエル人歌手で、日本に限らないアニメ関係の歌を歌った。
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Alice et moi – Le pire de nous deux ft. Dani Terreur (2021) https://t.co/9T8w2PWuZ8 フランスの新しいアーバンポップアーティストの一人、アリス・エ・モワことアリス・ヴァノールのデビューアルバムDramaから、以前から共演曲があるダニ・テルールとのデュエット曲。
— フランス語の音楽動画@ふつごぽん (@futsugopon_vj) July 17, 2021
Suprême NTM – Pose ton gun (1998) https://t.co/Db3QH4PNzD 90年代に高い人気を誇ったラッパー二人組、NTMの最後のスタジオアルバムからのヒット曲の一つ。ダミ声のジョエスタールのトースティングが印象的な歌だが、「取り返しがつかない過ちを犯す前に銃を置け」というリリックである。
— フランス語の音楽動画@ふつごぽん (@futsugopon_vj) July 18, 2021